37mm PAK35/36 with Stielgranate41
37mm対戦車砲 35/36型 外装式成形炸薬弾装備

2006.04.05  組立て
キットのパーツ構成は写真の通りである。
全体の雰囲気は悪くはないが、車輪の一部や主砲部に大きな成形の欠落があるのが難点である。
防盾の裏側や砲架部は大幅に省略されており、外装式成形炸薬弾の出来も今一つであるが、これらは真鍮材などで作り直しが聞く部分である。
作業前の下処理として、真鍮ブラシで磨いて剥離剤を落し、下地としてメタルプライマーを塗布する。
砲は成形状態が酷い為、フジミ製インジェクションキットのパーツを手直しして使用することとした。
真鍮パイプから砲身を作成する。
車輪の欠落部はエポキシパテにて補正することとした。
大雑把に盛りつけ、硬化後に余剰部を切り落としでヤスリで形を整える。
砲架は強度が必要となる車軸を真鍮材にて作り直した。
砲をあとから取り付ける工作手順としたため、砲架と防盾は早い段階で接着した。
砲架の支持脚は塗装の利便性を考えて、根元を真鍮パイプにて作製して支持脚を着脱できる状態とした。
仮組をした状態。
スタイル的には問題は無さそうである。
外装式成形炸薬弾はキットパーツを流用しつつ、金属素材を使用して作り直した。
キットパーツの弾頭部を中心に、信管と固定部を金属線で作成。
発射後の飛行を安定させる為の羽部は真鍮パイプと真鍮板より作製した。
組合せるとこの様な雰囲気となる。
全体的に寸胴な感じになってしまったので、微調整が必要である。
組みつけた状態。
外装式成形炸薬弾の軸を砲身に差し込む形で固定する。

2007.06.07  仕上げ
更新は1年2ヶ月ぶりだが時々作業を進めており、ようやく完成した。
組立て自体は順調に進んだのだがフィギュアの塗装で行き詰まり、長らく放置状態であった。
塗装の途上で工作を追加したりとイレギュラーなことが多かったが、一応作りかけが一つ完成したので安心した感じである。
PAK35の外装式成形炸薬段は大戦後期の兵器である為、塗装は大戦後期のダークイエローベースとした。迷彩も施さず剥げ塗装を多少入念にした程度である。
イメージ的には牽引車を敵装甲兵器に破壊され、急いで反撃するといった趣である。
下地としてマルチプライマーを吹いた後、サーフェイサーを吹き下地を整える。
塗装時の部品分割は写真の様な状態である。
基本色となるダークイエローを吹く。
兵士の塗り分けを行なう。
肌部の下地としてシタデルカラーのヒューマンフレッシュを使用している。
車輪の塗り分けと兵装の塗装を行なう。
兵装はアクリルカラーのフィールドグレー、兵装のベルト類と車輪はシタデルカラーのブラックで塗り分けを行なう。
下地色を乗せた肌の部位はシタデルカラーのエルフフレッシュでドライブラシをかけている。
装填手のフィギュア。
どうにも手元の作りが今一つでどうしたものか悩んだ結果・・・
こうなった(^^;
MMSのホワイトメタル製のモーゼル Kar98Kを持たせてみた。
Kar98Kは持ち手付近で両断し多少サイズを調整した後に真鍮線を通して固定している。
塗装は下地剤としてメタルプライマーを塗布し、木材部の下地色はシタデルカラーのホワイトを使用した。
砲主のみMP40を、それぞれの砲兵にはKar98Kを背負わせてみた。
Kar98Kは下地のホワイトの上にコピックマーカーのカッパーで色を乗せているが、小銃の木材部としては少々色が濃過ぎたようだ。MP40とKar98Kの金属部はこれまたシタデルカラーのブラックで塗装している。
当初はヘルメットも兵装と同じフィールドグレーで塗装していたが、戦時中のカラー写真を参考にした範囲ではダークグレーの様な色彩であった為、アクリルのフィールドグレーとの障壁兼下地色として水性塗料のブラックを塗布した。
ヘルメットはアクリル塗料のジャーマングレーを使用した。
38(t)制作時にも同様の塗料を使用したが、ヘルメットなどの塗装には明るめなこの塗料が合うように思われる。
基本塗装が完了したため、フィルタリングとウェザリングを行なう。
まずは定番の油彩のローアンバーをぺトロールで溶いて全体に塗布し、乾燥後にエナメルのジャーマングレー+フラットブラックの混合色で塗装の剥げを表現。
後にコピックマーカーのカッパーとカリブココアで若干の色調調整を行った。
仕上げとしてパステルを使用した土汚れの表現を行なう。
パステルは画材用として販売されている固形状のものを削って使用する場合もあるが、今回は模型用として粉末状態で販売されているものを使用した。
使用した粉末は写真の左から、MIG製 RussianEarth、MIG製 EuropeDust、CMK製 LightRust、CMK製 DarkRustである。
4色のパステルを混合して使用した。
色彩的には土に近い色に仕上がった。
パステルを乗せるには写真の様に先端を切り落とした古い筆を使用する。
作業台の上にティッシュペーパーを敷き、パステルを乗せる。
パステルを乗せる場所にアクリル溶剤を塗布しパステルを乗せる。
アクリル溶剤がある程度揮発した状態で余分なパステルを筆で落す。
この段階でパステルを残す箇所、弱く落す箇所、強く落す箇所、落した筆で薄く乗せる箇所などの表現が可能である。
砲兵は足回りを中心にパステルを乗せている。