Opel Blitz 3ton Truck Early Model
オペルブリッツ 3トン トラック(初期型)

2006.01.07  作業 開始
組立前のパーツ構成は写真の様な状態。
オペルブリッツ本体と75mmPAK40、兵士5体となかなかボリュームで、ランナー3枚分のパーツに別れている。
今回はオペルブリッツのみの作成となる為、75mmPAK40はお蔵入りさせることとなる。
まずは押し出し跡と作り込み上不要となる取り付け穴を埋める作業から始める。
穴埋めにはアルテコSSP-HGを使用した。
シャーシ部は1パーツで構成されている。
側面のボックス状の部位はエッジが甘かった為、プラ材にて枠取りをした。
キャビン部は写真の3パーツ+内装+車外装備品で構成される。
内装の作り込みと塗装の手間を考えると、どの様な順番で作成するか悩ましい所である。また、フロントガラスは付いてない為、こちらはプラ材にて制作するこ ととなるが、これまた塗装の際にどの様に対処するかなども考えないといけない。
カーゴ部。
箱組したカーゴと幌のパーツで構成されている。残念なことにカーゴ部の内側には木目のモールドが成形されていない為、幌を外した状態で作るにはかなりの手 間がかかりそうである。
仮組。
1時間未満の作業で大凡の雰囲気をつかめる所まで組み上がる。スムーズに作業が進むのは、このキットの素性の良さを示すものであろう。

2011.04.28  組み立て
前回の制作記事から5年ぶりの更新となる。
大した理由ではないのだが、手をつけるに足りる理由ができたため制作を再開した。

足回りはほぼ素組みで写真のような状態となる。
中空構造のシャフト類が適度にパーツ化されており、このスケールであれば素組でも十分に見れる完成度のキットであると思われる。
メタル製のキットと比べると車輪周りはややボリューム感に欠ける感じがするの は否めない。
造形は良いので特別手を入れることはしないが、余裕があれば作り込みをする余地は十分にあると思われる。
パーツを組み立てた状態。

キャビンとカーゴは既に組み立ててあったため、シャーシに乗せただけである。やや車高が高い気がするが、今回はこのまま制作を続けることとした。
カーゴの作り込みを行う。
キットパーツの押出ピン跡を埋め、素組みした状態。
本来は幌パーツで内部が見えない構造となるため、底面以外は板目のモールドが付けられていない。
今回は幌パーツを使わずにオープンな作りとするため、内部の板目を再現するこ ととした。
使用するのはEverGreenのプラ材で、これらに木目を入れて内装として貼り付ける。
プラ材を貼りつけた状態。

木目のモールドがやや甘いが、塗装でどこまで雰囲気を出せるかが課題となりそうだ。
車体側面には幌骨と固定具のモールドが施されている。
今回はこのモールドを再利用しつつ、幌骨を金属材でつくり直すこととする。
幌骨のモールドを切除し、固定具にはピンバイスで穴をあける。
幌骨は真鍮線で作成する。
キットパーツの寸法を測り、おおよその寸法で真鍮線を曲げ加工した。
本来、工具類はキャビンの側面が定位置となるのだが、多少使い込まれた車両な どではカーゴ側面に取り付けている例が多数見られる。
キットにはスコップとツルハシが付属しているが、スコップの形状は今ひとつのため、レジン製のアフターパーツより適当なものを選んで使うこととした。
ツルハシはキットのパーツを使用する。
こちらも適度な位置に取り付け、金属材で作成した固定具を貼りつけた。
テールランプと後部のナンバープレートを取り付ける。
キットパーツをベースに、WAVEの丸ノズルとエッチングのナンバープレートを使用した。
ドアノブは真鍮線にて置き換えた。
ライトはキットパーツを使用した。
形状を整えた後、ライト部は開口した。最終的にはプラスチックレンズを埋め込む予定であるが、それは塗装後となる。

正面のナンバープレートもエッチングのアフターパーツを使用した。
積載する荷物類。
レジン製のアフターパーツを中心に使用する。ほとんどが1/72だが、寸法的には大差はないと思われる。
試しに荷物を積んでみた。

戦場写真などで積み方の研究が必要となりそうだ。

2011.04.30  細部工作
キャビン上部の標識を作成する。
これは積荷がある場合に使用する標識だそうで、積荷がない場合は倒し、ある場合には立てるらしい。

構造が簡単なため、今回は可動式で再現してみることとした。
標識部分はプラ材の積層で作成し、軸は真鍮材を使用している。本来は標識にコの字型の部品が取り付けられキャビン側には受け軸が着くのだが、今回は作りや すさを優先して逆転している。
キャビン側に部品を取り付ける。
瞬間接着剤だけでは強度が足りないため、接着後に開口して金属線を差し込んで固定した。
標識を取り付けた状態。
軸線を通すことで可動式とした。

資料と写真を見ながら適当に作ったのだが、寸法的には大きな問題はなさそうだ。
標識を倒した状態。
車間ポールと運転席のワイパーを金属線で作成する。

車間ポールは先端が球状の物と円盤状の物があるが、今回は円盤状のものを作ってみた。
作り方はいたって簡単で、直径1mm程度の真鍮線を薄くスライスして0.3mmの真鍮線にハンダ付けしたのみである。
車間ポール、ミラーなどを取り付けた状態。
キャビン周りの工作はこれにてほぼ完了だが、塗装後に窓ガラスとライトの透明パーツの取り付けが待っている。何気にこの作業が本キット作成における最大の 山場かも知れない。
シャーシ側面が寂しいため、多くの車両に見られるボックスを取り付けてみた。
カーゴ内にデティールを追加する。
Web上にあった実車写真を参考にしているが、かなり適当な工作となっている。
組み立てはほぼ完了。
次は塗装に移るが、以下の残工作がある。

1. 牽引具のアフターパーツが納品され次第取り付ける
2. 塗装後にライトのレンズを取り付ける
3. 塗装後にキャビンの窓ガラスを取り付ける

2011.05.01  ドアノブの作り方
ドアノブの作り方について掲示板で質問を頂いたので書いてみる。
基本的にはキットのモールドや図面を元に寸法を出すことになる。今回はキットのモールドを参考に0.5mm径の真鍮線を部材に使う。
使用する工具は折り曲げ加工用のプライヤーと削り込み用のダイヤモンドヤスリとなる。
ヤスリは普通のものでも問題は無いが、ダイヤモンドヤスリには細かい削り込みを行い易い利点があるため重宝している。
真鍮線をドアノブの長さに曲げる。
曲げ加工はプライヤーを使うが、曲げる際には金属材などに押し付ける形でしっかりと角度を付ける必要がある。
曲げ角度は90度よりもやや大きく取り、95〜100度位に曲げる。
ハンドル部をヤスリで削り形にする。
形状は車種により異なるため、実車写真などを参考に削り込む。片面のみではなく、全ての面にヤスリを当てて形状を出してゆく。
形になった段階で不要な部位を切除する。
開口した箇所に挿し込み、裏側から瞬間接着剤で固定する。
裏面に飛び出した不要箇所はニッパで切除し、裏面も見える車種の場合はドアの裏面加工も必要となる。