Sd.kfz.181 38cm Sturmmorserwagen "Sturmtiger"
VI号38cm突撃臼砲戦車 シュトルムティーガー
2003.11.10 キット内容確認 | |
キットのパーツ点数は写真の通りの5点。 内訳は本体、砲身、小型クレーン、小型クレーン用ウィンチ部、戦車長ハッチである。パーツ点数が少ない上に、細部まで造形されている為、今回はディティー ルアップははほどほどにして、まずは完成させることを目的にする。 しかしながら、まったく手をつけないのは面白くないので、主に以下の箇所の修正を行なってみることにする。 1. 給弾用小型クレーンの作り直し 2. ハッチ等の取手を真鍮線に変更 3. ペリスコープの作り直し |
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側面からの写真 工具類・リベット・ツェメリットコーティングの再現に加え、歪んだシェルツェンまで造形されている。このスケールのAFVにこれほどのディティールを付け て一体成形で作り出す技術には脱帽。。 |
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正面からの写真 購入時から機銃の先端が折れてしまっていたので、こちらは作り直す必要がある。こちらもツェメリットコーティングや牽引部の造形は素晴らしい出来である。 |
2003.11.23 洗浄 | |
キット表面の剥離剤洗浄を行なう。 洗浄に使用したのはWAVE製強力剥離剤落し M-WASHと中性洗剤である。M-WASHに浸け置きした後、中性洗剤にて全体を洗浄している。 洗浄後、履帯下部に余剰部分を切り落として、履帯が接地するように修正した。 |
2003.11.24 細部工作 | |
キット自体は非常に良好な作りだが細部のモールドは成形仕切れていない為、気
になる箇所に手を入れている。また、給弾クレーンは付属パーツと金属パーツを組合せて作り直している。 この車両は防盾の形状と戦闘室後部のハッチの形状から、ドイツ コブレンツに現存する車両を元にしていると思われる為、手を入れた箇所もこの車両の写真と イラストを元にしている。 |
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車体前面。 右上部のフックが洗浄中に破損した為、切り落としてプラ板で作り直している。正面のボールマウントされた機銃は購入時より破損していた為、真鍮パイプを組 合せて作成。参考資料を元に0.5mmと1mmの真鍮パイプを組合せている。これは手軽にそれらしい形状が作れる為、便利な方法である。 また、主砲の38cmロケット臼砲には正面に排気口が計20個あるため、これはキットのモールドを元に0.4mmで開口させている。 |
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右側面。 戦闘室側面のフックを真鍮板から切り出して取付けている。側面は他に手を入れることはしなかった。 |
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左側面。 手を入れた箇所は同上。 |
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上面。 ペリスコープ、観測器用の足場などの数ヶ所に手を入れたのみである。0.4mmないし0.5mmの穴を開け、0.3mmないし0.4mmの真鍮線を使用し た工作である。 |
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給弾用クレーン部。 キット付属のパーツでは成形上の限界か、シャフトが多少まがっていた為、1.5mmの真鍮線と1.5mm径の真鍮パイプを使用して部分的に作り直してい る。 |
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上記の給弾クレーンを取り外した状態。 クレーンのシャフトを真鍮パイプにはめ込む形で固定している。 今回資料として使用している『アハトゥンク・パンツァー 第6集』にはクレーンの構造に関してイラストから読み取ることができる為、形状・構造共に参考に している。 |
2003.11.29 細部工作 | |
工作中にクレーンのウインチ部品を紛失してしまったため、ウインチの自作と同
時にクレーンのシャフト部も含めた作り直しを行った。クレーンはプラ材・真鍮線とキットのパーツを組合せて作成。ロケット弾保持リング部は真鍮板を切り出
し、半田で止めている。 また、強度的に問題のあった戦闘室側面のフックを作り直している。 |
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ウインチ部はプラ材のボックス部とプラ円柱にワイヤーを巻いて作成。キットの
流用パーツは接着せず稼動可能にしてある。 |
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砲弾を吊るした状態。 ロケット弾保持リングはこの砲弾パーツのサイズに合わせて加工している為、無理なくはめ込むことが可能である。 |
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アルミ製の38cmロケット弾とエッチングパーツ。 本来は1/72用のディテールアップパーツとして販売されているものである。 |
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戦闘室側面。フックを作り直している。 フックはホチキスの針をL字に加工して使用して本体に埋め込む形で固定している。 |
2003.11.30 塗装 | |
下地としてMr.サーフェイサー 1000を希薄して吹く。 金属部位にはサーフェイサーを吹く前にメタルプライマーを筆塗りしている。 |
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影となる部分にレッドブラウン吹く。 |
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履帯と主砲にブラックグレーとジャーマングレーの混合色を吹く。 | |
基本色のダークイエローを吹く。 足回りの塗装の再にはマスキングは行なわなかったが、強めのエアで少量ずつ塗料を吹くことで比較的容易に塗り分けが可能であった。 |
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オリーブグリーンで迷彩のラインを吹いた状態。 | |
毎度お馴染みの三色迷彩に塗装。 細部の作り込みの参考にした車両は西側に鹵獲されたものであるため、迷彩のパターンも西側から出た実車の写真を参考にしている。しかしながら、参考にした 写真の濃淡からレッドブラウンとオリーブグリーンの境界は読み取れなかったため、かなりの部分が適当なパターンである。 |
2003.12.01 ウォッシング | |
マーキングとウォッシング。 使用したデカールはBISON DECALS製1:72/1:76 Tiger用を使用。デカールの粘着力が弱い為、「Mr マークセッター」を併用している。 ウォッシングは油彩のローアンバーとバートンアンバー、溶剤はぺトロールを使用している。バートンアンバーで影の部分に墨入れをしたあと、全体をローアン バーでウォッシングしている。 |
2003.12.02 ウェザリング | |
軽くウェザリングを施す。 今回はウェザリングカラーセットのラスト(錆)を細筆で書きこむウェザリングとパステルを用いたウェザリングを中心に軽めに済ませている。 |
2003.12.03 仕上げ | |
仕上げ。 足回りにウェザリングカラーセットのマッド(泥)を足回りに軽く吹き、コーティングとしてGSIクレオスのスーパークリア(つや消し)を吹いた。 素性が良く、組立て工作がほとんど必要のないキットであった為、制作開始から1ヶ月弱での完成となった。 |