Sd.kfz.184 Panzerjager Tiger(P) "Elefant"
ティーガー(P)駆逐戦車 エレファント
2003.03.01 構成確認 | |
主要部のパーツを抜き出した状態。キットの押し出し後にパテで埋める作業の途中段階である。このキットの履帯はゴム製であるが、前回のIV号戦車のものよりも成形状態が良く、寸法も充分にありそうである。(実際に組んでみるまでは分からないが・・・) |
2003.03.05 リベット修正 | |
Sd.kfz 184の特徴ともいえるリベットを付け直している状態。リベットはWAVEより発売されている部材を使用している。ツェメリットコーティングを行なわない予定の部位に対してのみリベットを付け、ツェメリットコーティングを行なう部位はコーティング後に取付ける予定である。 |
2003.03.06 仮組 | |
砲身まで含めて仮組をした状態。仮組をすることで車体の完成イメージが徐々に見えてくると考えているため、仮組は頻繁に行なっている。なお、仮組の最のパーツ固定には両面テープを使用している。 |
2003.04.11 仮組 | |
諸事情により暫く放置していたが再び作業を再開。これまではドイツ戦車の情報を扱っているWebサイトや他社・他スケールのキット完成写真を参考に作っていたが、エレファントは資料が少なかったため作業を停止している間に何冊かの資料冊子を購入した。これにより戦場写真と三面図が手に入ったことから今後の制作に弾みがつく・・・と良いのだが。。 |
2003.05.04 ツェメリットコーティング | |
まとまった時間が取れたので車体へのツェメリットコーティングを行なう。アハトゥンク・パンツァー第六集の記事によると後期型への改修時にツェメリットコーティングが施されたとされており、イタリア戦線へ送られた車体とロシア戦線に送られた車体には塗布された範囲に差があるようである。 今回はイタリア戦線仕様を目標に、まずは車体側面のみ施してみた。側面は定番のエポキシパテ、突起部のある箇所には溶いたタミヤパテを使用している。作業効率・仕上がから、もう少し訓練を積んだ方が良い事を痛感。。 |
2003.05.05 防盾 | |
防盾周辺はキットのモールドが浅いこともあり、プラ材による作り直しとリベットの付け直しを行った。六角ナットの部材が市販されていたので、この程度の修正は容易に行なうことができた。 |
2003.05.07 砲塔ディティールアップ | |
砲塔周辺のディティールアップ作業。 ハッチ周辺の改修、ベンチレーターの作り直し、予備履帯用フック、工具の取付けを行なっている。ディティールアップには主にevergreenのプラ材と真鍮線を使用。 また、ツェメリットコーティングを施した砲塔側面のリベットを再現するため、コーティング部を浅く削りwave製の丸リベットを取付けている。 |
2003.05.10 牽引用ワイヤー | |
車体装備品である牽引用ワイヤーはキットには付属していないので手製である。ワイヤー部は0.5mmの金属製ワイヤー、フックとワイヤーの接続部は1mmの真鍮製パイプ、フックはホチキスの針(10-1M)を使用している。フック部にプラ版を使用したものも試作したが、取付け時の強度不足からこちらの使用は断念した。 車体の取付け器具はワイヤーの張力に対する強度の面からフックと同様のホチキスの針を使用している。凹状に加工した針を車体に埋め込み、裏面から高強度瞬間接着剤で固定している。 金属素材を強度を維持したまま細長く加工することは困難であることから、ホチキス針は扱いが容易な上に高い強度を持つ使い勝手の良い素材である。 |
2003.05.13 車体ディティールアップ | |
車体のディティールアップは車体前面を中心に行なっている。キットではフェンダー支持架が大幅に省略されているため、これをプラ材にて作り直している。 また、砲塔前面の通気カバーは新設し、排気グリルはキットのものをベースに作り直している。排気グリルは当初手をつけないつもりでいたが、資料を見ているうちにキットの形状が許せなくなり手をつけてしまった。結果としてキットのままよりはマシになったが、難易度からあまりやりたくはない作業である。 |
2003.05.14 砲身の差し替え | |
最近某店舗で大量に扱いはじめたミニスケール用のアルミ製砲身を使用してみた。キットの砲身は細すぎる上に歪んでおり、金属製に交換しただけで随分と様になったように思う。先端のマズルブレーキはキットのものを切り取り使用しているが、こちらも成形が良くないため交換部品があれば変えてしまいたいところであるが、未だミニスケール用の交換用パーツは見たことがない。 また、この砲身は本当は1/72用であるため、1/76で使用するにはオーバースケールのはずだが、細かいことは気にしないということで・・・(ぉ |
2003.05.17 (1/3) 主砲固定具 | |
キット付属の主砲固定具は成形が甘い上に形状にも不満があるので作り直した。 プラ棒と真鍮板にて基本形状を作り、可動部は真鍮パイプと真鍮線を使用。固定は高強度瞬間接着剤にて行なっている。当初、どうせ作るのであればフル稼働にとも考えて図面を引いたが、残念ながら腕が及ばず、主砲固定基部のみ稼動式となった。 寸法的には主砲固定基部をもう一回り小さくしても良かったかと思うが、今後塗装被膜にて寸法が変ることも考えられるのでこの辺りで妥協することに。。 ちなみに、制作段階では寸法の狂いや設計ミスなどにより4回作り直しをしている。 |
2003.05.17 (2/3) 仮組 | |
工作は一応完了したので塗装前に仮組をした。 工具などの付属品は下地塗装が完了した段階で取付けるため、この時点では車体のみとなる。当初予定していたよりも改造箇所が多く手間がかかったが、ここまで来れば一安心。 残るは今回から導入したエアブラシによる塗装である。 |
2003.05.17 (3/3) 下地塗装 | |
まずは基本のサーフェイサー吹き。 今回は缶スプレーを使用せず、瓶入りのサーフェイサーを薄め液で溶いてエアブラシで吹きつけている。塗装を容易にするため、この段階では砲塔と車体を接着していない。 使用したサーフェイサーはグンゼのMr.サーフェイサー 1000である。エアブラシを使用したことにより缶スプレーと比べて塗装面が格段に美しく仕上がることを実感。前回のIV号戦車の時は下地段階で細かいモールドが潰れてしまったことを考えると、感動モノである。 |
2003.05.18 塗装 | |
写真1 |
エアブラシによる塗装を行なう。 塗料は全てタミヤのアクリルカラーで、使用色はダークイエロー(XF-60)、オリーブグリーン(XF-58)、レッドブラウン(XF-64)である。 塗装手順は手始めに影となる部分にレッドブラウンを吹いた後、基本色のダークイエローを全体に吹きつけている。(写真1)この際に吹きつけたダークイエローの被膜が厚すぎたため、一通り塗装が終った後に影として吹いたレッドブラウンの効果が消えてしまったのは悔やまれるが、これは次回の課題ということで・・・(--; 次に迷彩としてダークグリーンの文様を全体に吹き、アクセントを付けるためにレッドブラウンを数ヶ所に吹きつけている。(写真2)迷彩は既製品の塗料をそのまま吹きつけていることから、下地に対して色調がキツすぎるため、再度薄くダークイエローを吹いて全体の色調を整えている。(写真3) 色調を整える際のダークイエローを調子に乗って吹きすぎてしまい、迷彩が目立たなくなってしまったが、この後にローアンバーでウォッシングを行なうと全体に色調が濃くなるので、そこで挽回できることを祈ることにした(-人-) |
写真2 | 写真3 |
2003.05.19 ウォッシング | |
油絵の具によるウォッシング。 履帯と装備品類を取付けた後、ぺトロールで溶いたローアンバーを全体に塗布している。一応目論見通りに全体の色調が落ち着いたので、基本色と迷彩のバランスが取れたように思う。 装備品類は全て手製で、ジャッキと予備履帯は他のキットに付属するものを型想いとポリパテで複製したものを加工して使用している。 履帯はキット付属のゴム製履帯を使用しているが、長すぎたため接合部をカットして真鍮線でつなぎ合わせている。今回の履帯は成形状態が良かったため問題は少なかったが、希に成形ミスで酷く歪んだ履帯もあることから、このスケールのキットを購入する際には履帯の成形状態を確認しておく必要がある。 |
2003.05.20 ウェザリング | |
制作も最終段階ということもあり、多少駆け足気味に終らせてしまったがウェザリングを行った。 手始めに軽く墨入れを行なう目的で、ウォッシングにも使用した油絵の具のローアンバーにフラットブラックを混ぜた焦げ茶色を作り、凹部に流し込んでいる。 次にメタルミニチュア用水性塗料のミスリルシルバーを凸部に軽くこすりつける程度に塗り、塗料の剥げの表現を行った。また、金属素材で作製した牽引用ワイヤーが目立ちすぎるため、GSIクレオスがウェザリング用セットとして販売している中に含まれるラスト(錆)を全体に塗布した。しかしながら、これだけでは金属の光沢を押さえることが出来なかった。牽引ワイヤー部は見栄えの点から、今回使用したワイヤー素材を今後とも使用したいと考えているため、早々に塗装方法を見つけておく必要があるが、これは次回の課題ということで。。 最後に足回りの泥汚れの再現。こちらは定番通りのパステルによるウェザリングを施した。パステルはホルベインのソフトパステルから805、836、844、896を使用し、844を全体に塗布した後、896をベースに他の色を混ぜたものを塗布している。 一通り終った段階でつや消しのトップコートを吹き、完成とした。 |