Sd.Kfz.251/21 Ausf.D mit 2cm Fla MG Drilling
3連装 2cm対空機関砲搭載 半装軌式中型装甲兵員車(D型) ドリリング

2008.09.25  主砲 作成
主砲となる対空機関砲の防盾パーツは購入時より肉薄部品特有のゆがみが発生していた。
そもそも強度の弱いレジンパーツであるため、これを修正することは困難であることから真鍮材にて作り直すこととした。

パーツ自体の面数が少ないため、手っ取り早い方法としてマスキングテープを使用した複製を行なう。
パーツの形に合わせたマスキングテープを真鍮板に張りつける。
罫書き針を使用して、真鍮板に寸法の当たりを付ける。
当たりに沿って真鍮板を切り出す。
当たりに沿って曲げ加工を行なう。
ピンバイスを使い主砲と照準機の開口部に穴を開ける。
別パーツ化していた部品をハンダ付けする。
別パーツの余剰部を切り落とし、ヤスリで形を整える。
主砲は真鍮パイプと真鍮線の組み合わせで作成する。
同じ種類の機関砲の3連装ではあるが、中央の砲身は左右の砲身よりやや短く、左右の砲身は先端の切りかけ方向が異なっている。
素直に同じもの三本にしなかったのには何か理由があるのだろうか・・・
機関砲の基部はキット付属のパーツを使用する。
多少の手直しと砲身を差し込む箇所の開口をしたのみで、特には手を入れていない。
機関砲部分を組み上げた状態。
入り組んだ構造のため、塗装では難儀しそうである。
砲の基部もキットパーツを中心の組み立てる。
一応左右の可動はできる形に仕上げるつもりであるため、中心を開口して真鍮線を通せる構造にしている。
基部と機関砲を組み合わせた状態。
防盾・砲身を組み合わせた対空機関砲の完成状態。
車体の床面はキットの出来が悪いため、エッチングプレートを使用することとした。
車体底面をエッチングプレートで被った状態。
足回りも取り付けた仮組。
対空機関砲の後部には座席がぶら下がる形で配置される。

余談だが、対空砲の旋回は人力にて行われる仕様であった。この座席に座りつつ、狙いを付け、射撃するという一連の動作は砲手にとってはえらいシンドイ操作であったのではないだろうか・・・・
車体全体のバランスは悪くないにも関らず砲の旋回が人力というあたりは、大戦末期の苦境の中で生まれた兵器ならではかもしれない。(IV号戦車J型の砲塔も手動旋回にダウングレードされてたし・・・)
車体前面上部のパネルを作成。
キットのパーツをベースに機関銃取付用の穴をプラ材で塞ぎ、リベット跡を真鍮線で作成した。
砲塔の周囲を囲む装甲板の作成。
本来は砲塔を囲む四面全てに薄い装甲板が付く仕様であるが、運用時の障害となることから背面の装甲板は取り外されて使用された例が多いようである。

今回も三面分のみ装甲板を付けることとした。
装甲板と車体との接合部を作成する。
工作精度と強度の問題から実車と同じ構造で車体に取り付けることは難しいが、実車の構造を参考に取付金具を作成した。
三面全てを組立てた状態。
車体との接合強度を高めるため、真鍮線による差込用の芯も付けてみた。
車体に接合した状態。
対空砲も含めて組立てた状態。
寸法は元となるキットを参考にしているため間違いは無いと信じたいが、対空機関砲がやや大きい気がしないでもない・・・・

一応、主砲は左右に周すことが可能(俯角/仰角は不可能)