Type10 MBT Prototype No.2
10式戦車 試作車(2号車仕様)

2013.03.16   分解
キットではなく完成品であるため、まずは分解にとりかかる。
砲塔は可動式であることから通常の戦車キットと同様の構造となっており、普通に取り外しが可能である。

他の部位はネジ止め、接着、はめ込みなどの方法で取り付けられており、部品を破損させずに取り外すには注意が必要となる。
車体の上部は樹脂製、下部はダイキャストとなっている。
この部位の接合は写真の様なネジ止めとなっており、ネジの上には隠蔽用の軟質素材のキャップが付いていた。
前照灯ガードはエッチングパーツで構成されている。
接着剤で固定されているが、さほど強力に固着されているわけではない。
フェンダー全部のマッドガードは軟質の樹脂製となっている。
こちらも接着剤で固着されているため、外すときには部品が破損しないように注意が必要となる。
車体下部と足回りは3パーツに分割される。
足回りを構成する左右のパーツは樹脂製、中央の車体下部はダイキャスト製となっている。
車体上部の裏側。
ダイキャストパーツとはネジ止め、足回りのパーツは接着剤で固定されている。
車体上部のパーツ。
全体の構成は悪くないが、個々の部位はさほど精度が高いわけではない。
足回りのパーツ。
サイドスカートと転輪基部のパーツで構成され、この2つのパーツを外さないと履帯やサイドスカートの軟質樹脂パーツは外せない構造となっている。
転輪は転輪基部のパーツと一体成型となっているが、転輪自体は2つのパーツの組み合わせで構成されており、一般的な戦車模型と大差のない構造であった。
サイドスカートを取り外した状態。 
4箇所の取り付け穴に凸部を差し込み、それらが接着されている構造であった。
分解時にはサイドスカート側の爪の破損が避けられなかったため、この部位の固定方法は後々考える必要が出てくる。
サイドスカートと軟質樹脂製のカバーを外した状態。
こちらもサイドスカート側の凸部にカバーを取り付け、接着された構造であった。
無理に引き剥がすと修復が困難な軟質素材側が破損するため、取り外しは慎重に行う必要がある。
履帯は軟質樹脂製で成型されており、こちらも一般的な戦車模型と同様の構造である。
履帯パータンはそこそこに再現されているが、プラ製履帯と比べると厳しいものを感じる。
砲塔は上下パーツと砲身に分かれ、更に細かいパーツが複数取り付けられて構成されている。
砲塔の上下パーツは下部の凹部に上部の凸部が差し込まれた上で接着されており、これも破損させずに分解することが困難であった。
幸い上下パーツの合いは良いため、固定用の部位が破損しても再組立は容易である。

2013.03.20   砲塔作成
砲塔の作り込みを行う。
手始めにハッチ類の取手を真鍮線に置き換えてゆく。
砲塔後部のパーツは素の状態では太すぎることから、フジミのキットパーツに差 し替えを行った。
車長用照準潜望鏡は基部以外は作りなおすこととした。
基部の寸法も大きすぎるため、高さの調整後に後部を削り調整する。

潜望鏡自体はフジミのキットパーツから流用したが、カメラ部の構造が実車と異なることから手を入れている。
砲手用照準潜望鏡もフジミのパーツを流用する。
砲塔との接合部は高さの調整が必要となるため、プラ材を積層して調整を行う。
砲塔への取り付け瞬間接着剤を使用した。
基部の形状は接着後に調整を行った。
砲塔側面の車外カメラもフジミのパーツを使用し、砲塔に合わせた形状の調整を 行なっている。
砲塔側面のフックはほぼ省略されているため、真鍮線を使用して再現を行った。
入手可能な真鍮線で最も細い0.2mmのものを使用した。加工後の強度を考慮した場合にはこの太さが下限であると思うのだが、再現性の観点からはもう少し 細い線材が欲しいところではある。
戦車長用のハッチは試作1・2号車特有の形状をしている。
基部とハッチの可動部は素のパーツを使用したが、ハッチと12.7mm重機関銃の基部はフジミのパーツに置き換え、ハッチの軸は厚めの真鍮材を使用した。
12.7mm重機関銃のレール部はフジミのパーツとプラ材で作成する。
砲塔後部の下部は素の状態では直角となっていたが、実車では傾斜が付けられて いるため削りこんで再現する。
この部位に限らず傾斜面が省略されている箇所が散見されるため、手を入れるポイントではある。
砲塔後部のラックは分解時に崩壊したことから、フジミのパーツで全面的に置き 換えることとした。
先に作成した際に、底面パーツの凸部が強調され過ぎていたために貼り込んだメッシュが浮いてしまったため、今回は組み立て前に底面の凸部を削り落としてい る。
メッシュを貼り込んだ状態。
部品の寸法に合わせてアフターパーツのメッシュを切り出し、瞬間接着剤で固定している。
砲塔背面の外部カメラ周辺は装甲形状が実車と大きく異なる。
面出しの削りこみを行った上でプラ材を瞬間接着剤で固定し、更にその上にプラ材を積層させて面を再形成した。
砲塔右側は面積が小さいことからプラ材の積層は2回の工程を経て行なってい る。
傾斜面はナイフで多少削りこんだ後にヤスリで整えて成型した。
アンテナはフジミのキットから流用し、報道公開された際と同様の長さに調整し た。
アンテナ基部のガードは真鍮線にてスクラッチしている。
砲塔の上下を張り合わせる。
前面の接合部には大きな隙間ができることから、エポキシパテを使用して穴埋めを行なっている。
接合後、余剰なパテはデザインナイフで削ぎとり、ヤスリで面出しを行う。
砲塔前面の装甲形状は実物よりも傾斜面がキツいため、貼り合わせ後にヤスリで 削りこんで調整をしている。
消えたモールドと、そもそも成型されていないモールドを再現する。
砲塔の全周にびっしりと付けられているフックは金属線で作成した。
主砲の砲口側面に取り付けられる砲口照合ミラーは試作1・3号車と同様の形状 となっている。
この部位は全面的に作りなおすこととした。
砲口部のパーツを取り外し真鍮パイプに置き換えた。
真鍮パイプは厚みが少ないことから、経が異なる2本のパイプを重ねる方式で砲口の厚みを再現する。

試作2号車に取り付けられた砲口照合ミラーは円柱型であるため、円柱のプラ材を使用して作成している。
砲塔に搭載される12.7mm機関銃の弾薬ケース受けはピットロードのエッチ ングパーツを使用してみることとした。
本来は74式・90式戦車用のアフターパーツなのだが、搭載機銃自体は同じものであるため10式戦車で使用しても差異はない。
機関銃本体はフジミのキットより流用したが、弾薬箱受けと排莢受けを差し替え を行い、本体側にも手を入れている。
砲塔と接合する基部は同じくフジミのキットから取り出しているため取り付けは問題ないのだが、強度面で不安があったため接続の軸は真鍮線に置き換えてい る。
砲塔上部のレーザー探知機は形状と取り付け位置が実車とは異なるため、全面的 に作りなおすこととした。
素のモールドを切除した後にプラ材の積層で作成した感知機本体を取り付け、真 鍮板より作成したカバーを被せた。
素の状態では砲塔後部が試作3号車以降の形状に準拠していたため、試作2号車 に合わせる工作を行う。
試作1・2号車では円形の給弾ハッチが設けられているため、元のモールドを切除して面出しを行った上でプラ材を中心とした素材で作り直している。
砲塔後部のラックの取り付けはフジミのパーツに合わせて砲塔側に穴を開け、嵌 め込み式の構造とした上で瞬間接着剤で固定している。
砲塔の作り込みはこれで完了とした。
素体側に細かい問題が多数見られたことから、思いの外手間取ってしまった。

2013.03.27   足回りの作成
足回りの修正を行う。
素の状態の足回りは、転輪周りは一体成型で構成され、軟質樹脂製の履帯が取り付けられている。
転輪は内外2パーツを組み合わせる構成となっており、一般的なインジェクションキットの構造を簡素化したような作りとなっていた。
転輪周りの部位とサイドスカートの部位は取り外しが可能だが、かなり強力に接着されていたため取り外し時にツメが破損した。
起動輪・誘導輪が転輪と全く同じ形状をしており、特に起動輪はサイドスカートからはみ出す位置にあり目立つことから改修は必須となる。 また、後の塗装工程を考慮して履帯をフジミのパーツに置き換えることとした。
ニッパを使用して起動輪と誘導輪を切り離す。
ナイフ類で綺麗に切り離すには素材が硬すぎることから、ニッパでパーツを破壊しつつ切除した後にデザインナイフで後処理を行うことで対処した。
起動輪・誘導輪の付け根は、フジミのパーツを取り付けることを前提に厚みの調整を行い、その後に起動輪と誘導輪を固定するための軸として真鍮線を埋め込 む。
転輪の隙間が浅いことから、そのままではフジミの履帯の歯と噛み合いが悪い。
対策として目立てヤスリを使用して転輪の隙間を凹状に削り込んだ。
フジミの履帯パーツを組み立てる。
履帯を構成する4枚のパーツを起動輪・誘導輪を軸に組み立てる方式となるが、パーツの合いは良いことから手軽に組み立てることができる。
起動輪と誘導輪には車体取り付け用の穴が突起状になっているが、この部位は邪魔になるため切除した。
起動輪・誘導輪を軸に合わせて取り付け、履帯の歯を転輪の間に収まるように調整を行う。
サイドスカートの取り付け用穴が履帯と干渉することから、削り落として調整を行う。
サイドスカートの取り付けは方法は素の構造が維持できなくなったため、サイドスカートを貫通する形で真鍮線の軸を付け、車体側へ差し込む方式に変更した。
サイドスカートには前部1箇所、後部2箇所程度の軸を取り付け、後から差し込みが可能な構造とした。

2013.04.08 車体への工作
サイドスカートに手を入れる。
細かい部位でいろいろと問題のあるパーツなのだが、実車と異なる乗降用のステップの作り直しから手を付けた。
元々のステップはプラ材で穴埋めを行い、代わりに実車の写真を参考に新たなステップを設ける。
サイドスカートは細かい箇所が左右非対称となっており、乗降用ステップも設けられている箇所が異なっている。
元々の状態では左サイドのサイドスカートを基準に右サイドのサイドスカートを作成したと思われ、右サイド側のパーツのほうが修正箇所が多くなった。
エンジンルームの吸気口に設けられている、異物混入防止用のメッシュを再現する。
元の状態ではこの部位は全く再現されておらず、写真のような状態となってり、これはフジミのキットにも共通する問題点である。
元パーツの塗料をはがしてヤスリで面出しを行った後、プラ材でメッシュの枠を作成する。
メッシュ本体はファインモールドのステンレス製メッシュを使用した。
網目の形状とスケール的にはこのアフターパーツが最も適していると思われる。
寸法を合わせて切り出したメッシュを瞬間接着剤で貼り付ける。
網目が接着剤で埋まらないように注意しつつ貼り付ける必要がある。
エンジンルームの左前方にも同様の吸気口があるため、こちらも同様の方法で作成する。
メッシュが固定されたことを確認したあとに、枠の上部をヤスリで削り、砲塔後部のバスケットが砲塔旋回時に干渉しないように調整する。
車体前部の作りこみに取り掛かる。
手始めに不要な穴類をエポキシパテで埋める。
車体下部も同様にエポキシパテで不要な穴を塞ぐ。
前照灯のガードを真鍮線より作成する。
元パーツの形状が比較的正確であったことから、これを元に作成している。
ガードは左右で形が異なる。
ハッチの追加など、細かい部位を直してゆく。
ある程度の作りこみが終わった段階で車体を組み立てる。
元はねじ止めだけで固定されているが、上下の張り合わせ強度を確保するため、瞬間接着剤も用いている。
車体前方の張り合わせ箇所は段差ができることから。プラ材を使用して段差を補正する。
貼り付けたプラ材は余剰箇所の切除後にヤスリで調整を行う。
車体左右の前照灯はプラスチックレンズに置き換えるため、レンズの基部としてWAVEの丸ノズルを貼り付ける。
この段階で車体前部を覆う装甲板のモールドが微妙にずれており、しかも途中から省略されていることに気がついた。
実車とのイメージの乖離が大きいため、前部の装甲版は真鍮材で作り直すこととした。
一枚の部品を折り曲げ加工して張り付けると折り目の角度が甘くなることから、上部と下部の二枚のパーツを用意して個別に貼り付けて接合面をすり合わせる方 式とした。
下部のパーツはボルト止めされているため、貼り付け後に所定箇所に穴を開け、真鍮線を差し込む方法で再現している。
接合面のすり合わせはさほど苦労せずに行うことができた。
隙間には瞬間接着剤を流し込み、硬化後にヤスリで整えている。

2013.04.17 塗装と仕上げ
エンジンルーム上に取り付けられている車外装備品を作成する。
スコップは大戦中のドイツ軍向けレジン製アフターパーツを元に作成する。
自衛隊が使用しているスコップは柄が二股に分かれたタイプとなっている。
このため、アフターパーツは素のままでは適合しないことから、柄の部位はスクラッチする。
まずは、プラ材に穴を空け0.2mmの真鍮線を通して接着する。
適度なところでプラ材を折り曲げて接着し、柄を作成する。
アフターパーツも柄の先端を切除してから車体に取り付け、適度な長さにカットした柄を貼り付ける。
工具を抑える金具は軟質の金属素材を使用して作成する。
車体前部のフックは元々のパーツを使用したのだが、制作途上で片方を紛失してい待った。
やむなく、プラ材を使用して似たような形を形成した。
車体背面の牽引用ワイヤーを作成する。
当初は、フジミのキットパーツを使うことを考えていたのだが、寸法と結わえた形状が異なるころから、金属素材を中心にスクラッチすることとした。
まずは、実写の写真を参考にワイヤーを固定するフックを真鍮線で作成する。
ワイヤーの先端は軟質樹脂で作られた元パーツを使用することとした。
ワイヤー部分を切除し、新たに金属製のワイヤーを差し込むための穴を開けている。
ワイヤーはステンレス製の撚りワイヤーを使用した。
張力が強いことから、固定用フックには負担がかかるのだが、それを見越した固定強度でフックを取り付けたため、ワイヤー自体は接着をせずに形状を固定化す ることができた。
なお、このワイヤーの取付方は試作2号車が公開された時の写真を参考にしており、他の試作車ではみられない留め方である。
作りこみが完了した状態。
形状を大幅に変えることはなかったが、細かい部位はかなり手を入れる結果となった。
比較用に買っておいた完成品とのツーショット。
今回も複数の素材を組み合わせた工作となったため、下地にはマルチプライマーを使用した。
塗装の食いつきに大きく影響することから、下地は適度に分解した状態で丁寧に吹く必要がある。
下地色を隠蔽するため、サーフェイサーを吹く。
今回は元々の迷彩塗装が部分的に残っているため、塗装の発色を均一にするためには下色の統一は重要な工程となる。
履帯にはつや消しブラックを吹く。
車体の塗装と同時に転輪にOD色を吹く。
履帯は後ほど筆塗りでリタッチするため、OD色が履帯に多少はみ出しても気にする必要はない。
履帯の塗装から仕上げてゆく。
ファレホのつや消しブラックを筆塗りでリタッチしたあと、履帯の接地面の塗料のハゲを再現する。
タミヤペイントマーカーのシルバーを万年皿に出して筆塗りを行い、乾燥後にエナメル塗料のつや消しブラウンを溶剤で希薄した塗料を全体に流してなじませ る。
エナメル塗料の乾燥後、再びシルバーを筆塗りしている。
車体はMr.カラーの自衛隊戦車色に含まれるOD色を素のまま吹いている。
転輪はファレホのつや消しブラックで塗り分けを行う。
サイドスカートはエナメル塗料のブラウンとブラックの混合色を希薄して凹部に流しこみ、墨入れを行う。
塗料の乾燥後、軟質素材の泥除けを取り付け、脱落を防止するため3箇所ほど接着剤で固定する。
牽引用ワイヤーもファレホのつや消しブラックで塗り分けを行う。
前照灯のレンズを取り付ける前に、裏側にはシルバーを塗っておく。
前照灯のプラレンズを取り付ける。
プラ用接着剤では塗装が溶け出す危険性があるため、固定には瞬間接着剤を使用する。
エッチングパーツの前照灯ガードを接着する。
サイドスカートと同じ要領で砲塔のモジュラー装甲に沿ったラインにも墨入れを行う。
デカールを貼る。
試作2号車が公開された時は自衛隊への配備前であり、技術研究本部(TRDI)のロゴと文字が入っていた。
これをデカールで再現することは非常に難しいことから、今回はこのロゴの再現はあきらめ、無理なく再現できる範囲のみデカールを貼ることとした。
車台番号はフジミのキットに付属するデカールから作成することで再現ができた。
本来は桜のマークも技術研究本部のものは異なるのだが、こちらは細かすぎるため通常の桜マークで誤魔化すこととした。
前部のマッドガードは元パーツを使うことを予定していたのだが、いざ取り付けてみると違和感があり、結局フジミのパーツを流用することとした。
パーツ取り付け後、OD色を筆塗りし、乾燥後にファレホのつや消しブラックで塗り分けた。
車体の凹部に若干墨入れを行い、完成とした。
塗装直後は色が濃すぎるかと感じたが、塗料が乾燥して仕上げを行った後にはイメージしていた雰囲気に合致する結果となった。
これでひとまず完成とはするが、今回再現することができなかったTRDIのマークについては、今後デカールが手に入った時に再度手を入れて本当の意味での 完成させたい。
自衛隊モデルコレクションのリタッチとしては最初の作品となるが、手を入れる範囲が思いの外多く苦労した。 同シリーズにはプラキット化されていない車両が多数リリースされる予定となっているため、今後ともこのシリーズのリタッチを手掛けてゆくことになると思わ れる。

2015.01.07   デカール
ひとまず完成としてから2年足らず。
ついにTRDIマークのデカールが製品化され、この模型の仕上げを行える状態となった。

青島文化教材の機動戦闘車(試作車)に必要となるマーク3点がデカールとして付属することとなった。
使用するデカールは「TRDI」のロゴ、「防衛省技術研究本部」の文字、技本 の桜マークの3点となる。
砲塔側面には「TRDI」ロゴと「防衛省技術研究本部」の文字を貼り付ける。

TRDIロゴは機動戦闘車に付属するものから下部を切除して使用することとなる。
これは実車でも同様のロゴとなっており、切り取ることで砲塔側面に綺麗に収まる状態となった。
車体前部には技本の桜マークを付ける。
繊細なデザインではあるが、このデカールでは正確に再現されている。
これにて、当作品は本当の完成品となった。
当初はこのデカールが製品化される可能性は限りなく低い状況であったが、近年のミニスケール自衛隊模型の盛り上がりに伴い、遂に製品化されるに至ったこと は感慨深いものがある。