Type73 1/2t Truck/Type12 SSM System JMRC-R5
73式1t半トラック/12式地対艦誘導弾システム中継装置(JMRC-R5)

車両概要

地対艦誘導弾システム中継装置(JMRC-R5)は73式1トン半トラックをベースに開発された自走式通信設備である。
88式地対艦誘導弾の有効射程は100km、12式地対艦誘導弾では150〜200kmとされる長射程を有することから、沿岸部に配置する索敵システムと火器管制装置を繋ぐ長距離通信が必要となる。 本車はこの距離を埋めるための中継装置とされており、1システムあたり2〜4両程度が配備されていると推測される。
88式と12式では多くの装備が一新されているが本車のみは同一の装備が流用されており、現在は1/2t小型トラック(新型)をベースとした車両が使用されている。

本車は機材の運用に合わせる形で改造が行われている。フロントバンパーにはウインチを搭載、背面の観音開き式の扉が設けられたため車外装備品は配置が変更されている。更に車体側面にコネクタボックスと思しき装備が付加されている。
これらの改造は本車と合わせて運用される索敵装置搭載車にも施されており、地対艦誘導弾システム向けにまとめて改修が行われたものと思われる。また、車体は用途に適した二色迷彩で塗装されており、配置時の隠蔽力の向上が図られており、外見上はこの点が通常の1/2t小型トラック(新型)との最大の差異となる。

本車は1/4tトレーラーを牽引している場合が多く確認されており、車内に搭載できない機材は牽引式トレーラーに積載して運用されていると思われる。
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使用キット フジミ模型 1/72ミリタリー No.12 陸上自衛隊 1/2t トラック(部隊用)改造

フジミ模型製の1トン半トラック(部隊用)のキットを使用して作成する。
当初は迷彩版の1/2t小型トラック(新型)程度のつもりで作り始めたが、細部を観察して調査を進める内に通常型とは全く異なる専用車両であることが判明した。 この段階で作成方針を変更し、12式地対艦誘導弾システム中継装置(JMRC-R5)として工作を行うこととした。
1/2t小型トラックは細部の改修箇所を行い、牽引式トレーラーはプラ材を用いたフルスクラッチで再現している。
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