A-10A Thunderbolt II
A-10攻撃機 A型 サンダーボルトII

2010.03.02  組み 立て
勢いで作り始めたため、作り込みは行わずに手早く片付けるつもりで着手した。
パーツの合いは問題ないのだが、機体のモールドが凸になっているため、合わせ目を消す作業は非常に手間がかかった。

また、ミニスケールAFVと比べると大きいパーツを貼り合わせる必要があったため、マスキングテープで仮止めしつつ、流し込み式接着剤で貼り合わせる方法 を取ってみた。
一応組みあがった状態。
語れるほど詳しくはないのだが、イメージ的には実機の特徴を上手く表現していると思われる。

1/72とはいえ、作業マット上にどうにか収まるサイズから、改めて航空機の大きさを思い知らされるような気がする。

2010.03.09  基本 塗装
構造上、組み立てつつ塗装を行う必要がある箇所が数カ所あった。
コックピット周辺はフラットブラックであるため、組みあがった段階でマスキングを行う。
エアブラシでフラットブラックを吹く。
機体と同時に、キャノピー内に収まる装備品類も同様の塗装を施す。
キャノピーのクリアパーツを接着した状態。

機首にある30mmガトリングガンは今回唯一手を入れた箇所となる。
キットの状態では納得が行かず、方針は真鍮パイプへ置き換えた。また、中心軸にある六角ボルトはアドラーズネスト社の真鍮製のアフターパーツを使用した。
機体の塗装のため、キャノピーはマスキングを行う。

機体色はデカールのインストに書かれていた、Mr.カラーのグレーFS36375(308)をそのまま使用した。
インストに書かれた柄を参考に迷彩を施す。
直線的な迷彩であったため、こちらも塗装も入念なマスキングの上で行った。

使用した塗料はMr.カラーのグレーFS36320(307)。こちらもインストに指定された色となる。
塗装が完了した状態。

周辺の光源が原因で写真の写りが悪いが、迷彩自体は望む通りの雰囲気にはなったと思われる。

2010.03.27  仕上 げ
機体に墨入れを行なう。
まずは当たりを付けるために目立たない箇所にエナメル溶剤で希薄したフラットブラックを流してみた。

溶剤を含ませた綿棒で余剰塗料を落したところ、案の定凹モールドには奇麗に残り、凸モールドにはほとんど残らない結果となった。
凸モールドへの墨入れはあきらめ、凸モールドに沿って溝を掘り、凹モールドへ の墨入れと同じ方法で対応することとした。

全体の筋彫りに塗料を流し込んだ状態。
溶剤を含ませた綿棒で筋彫りに塗料を残しつつ、余分な塗料をふき取る。
筋彫りの深さにより残る塗料の量が変るため、必要以上に塗料が抜けてしまった箇所は再度塗料を入れて納得の行くまでリトライする。
細部の塗り分け。
機首のガトリングガンはフラットブラックで塗り分けた。
機体の塗り分けは筆塗りで行なうため、保護箇所はマスキングテープを貼った。
後部の突起も同様の手法で筆で塗り分けた。
キット付属のデカールは使用せず、Twobobs Aviation Graphicsの製品を使用する。
使用したデカールは72-065 A-10A Too Cool For School Warthogsで、2機分が付属している。
複雑なマーキングのデカールは2-3パーツに別れており、マークセッターを使 用しつつ一枚ずつ乾燥させるため数日に分けて作業を行い、慎重に張り合わせた。
尾翼には多数のデカールを貼るようにインストには記載されている。
水平軸の規準をどの線に求めるのかが難しく、貼り位置は微妙に歪んでしまった。

2010.04.01  武装(AGM-65)
武装の製作に入る。
A-10は固定装備の30mmガトリングガン以外に翼部・胴体に計11箇所のパイロンを装備しており、これらに増槽・爆弾・AAM・ASM・ECMなどの装備を取り付けることとなる。
キットにはAGM-65 6本とLAU-88(三連ランチャー)が付属している。キット付属品を使うのだが、写真の様にシーカーヘッドはクリアパーツに置き換えてみる。
追加工作を行ったAGM-65。
手を入れた箇所は、バリの除去、シーカーヘッドはクリアパーツ化、ロケットモーター部の開口である。
クリアパーツはWAVEのプラスチック製レンズセットより2.8mm径のものを使用した。
塗装はクリアパーツ部にマスキングゾルを塗布し、全体にクリアホワイトを吹く。
デカールはハセガワのX72-4 USエアクラフトウエポン4のAGM-65より調達。
前後の黒い帯とUS Air Force云々の文言を使用した。
6本分全ての処理が完了した状態。
何気に、飛行機本体よりも手がかかっている気がする・・・
LAU-88(三連ランチャー)はキット付属のパーツを使用した。
ミサイルの取り付け位置と固定強度から、接着剤により直貼りは避け、2本の真鍮線の軸を入れて位置決めと強度確保を行う方法を選択した。
開口部に真鍮線を埋め込み、ミサイル側にも当たりを付けて開口する。
開口はランチャー8箇所(ミサイル用6箇所、パイロン用2箇所)×2個、各ミサイルに2箇所×6発の計28箇所となり、数日に分けて少しずつ作業を進めた。
組み立てが完了した状態。
実機の情報はあまり調べずに作業をした割には見てくれは良いので、次の装備の作成に移る。

後から調べて知ったのだが、この三連装ランチャーは信頼性が低いとのことで、湾岸戦争当時にはほとんど使用されなくなっていたそうである。 今更バラす気はなく、見た目も悪くないのでこのまま作業を続行する。

2010.04.06  武装(爆装・対空装備)
対空装備となるAIM-9を作成。
キットには付属していなかったため、X72-3 USエアクラフトウエポン3を別途購入した。押し出し跡がやや目立つ以外は問題はなく、素組みで問題の無いクオリティであった。
塗装は、つや消しのホワイトを吹いた後、コピックマーカーで黒色部分を塗りわけ、付属のデカールを貼っている。
ECMポッドとしてALQ-119を作成。
こちらもキットのは付属していないため、別途調達したX72-4 USエアクラフトウエポン4に含まれるパーツを使用した。
リサーせずに選定・作成したため、作った後から知ったのだが、ALQ-119は1970年代に開発されたALQ-131へと置き換えが行われており、時代考証的には不適切な装備であった。
爆弾類もキット付属品は使用せず、X72-1 USエアクラフトウエポン1、X72-6 USエアクラフトウエポン6より調達した。
使用した武装は、Mk.84 2000ポンドの爆弾、GBU-16 ペイブウェイII(1,000ポンド爆弾)、LAU-131 70mmハイドラロケットポッドである。
キット付属のGBU-16らしき部品との比較。
塗装済みがキット付属品、未塗装が武器セットのパーツである。明らかに形が違うため、そもそも何を参考にキット付属パーツは作られたのであろうか・・・
爆弾類は塗装前に取り付けようの真鍮線を通した。
やや長めの真鍮線を取り付け、塗装時にはこの真鍮線を持ち手とすると便利である。
GBU-16のシーカーヘッドはクリアパーツに置き換えてみたのだが、小さすぎて塗装した場合と見分けが付かない状態になってしまった。
Mk.84は塗装後に塗りわけを行う。
シタデルカラーを使用して、信管をシルバーに塗り、先端の黄色いラインも筆塗りで再現している。
武装を取り付けた状態。
機体中央の増槽とMk.84がやや干渉気味である。
組み立てと塗装はほぼ完了したため、あとは若干の塗り分け・墨入れを行った上で、デカール保護のためのクリアを吹いて完成となる。