A-10A Thunderbolt II
A-10攻撃機 A型 サンダーボルトII

機体概要

A-10Aはフェアチャイルド・リパブリック社の開発したアメリカ空軍の近接航空支援機である。
本機はベトナム戦争の戦訓から対地攻撃に特化した近接航空支援機の必要性が説かれたため、アメリカ空軍はヨーロッパにおけるワルシャワ条約機構軍との戦闘を想定した要求仕様を策定し、1967年に数社に対して提案要求がなされた。 1970年にはノースロップ社及びフェアチャイルド・リパブリック社の提案に基づき、YA-9AとYA-10Aの試作・評価が行われ、1973年に(Y)A-10が採用された。
本機は軍用機としては低速ながら強力な固定武装(30mm GAU-8 Avengerガトリング砲)と7tを超えるペイロードを持ち、重装甲と燃料系への多重の防護機能による高い生存性を確保する設計となっている。 これらの対地攻撃に特化した独特な設計は、第二次世界大戦のドイツ空軍で対地攻撃で名を馳せたハンス・ウルリッヒ・ルーデルの著作・助言が取り入れられたとされている。

本機は1976年より部隊配備が開始され700機余りが生産されたが、1980年代末よりマルチロール機が主流となったことにより近代化改修は見送られF-16への機種転換が行われて行った。 しかし、1991年に勃発した湾岸戦争では車両への攻撃のみならず、レーダー/SAMサイト・塹壕・備蓄施設などありとあらゆる地上攻撃で重宝され大きな戦果を上げたことから、価値が見直されることとなった。
このことにより、2008年までとされていた機体寿命は延長され、2028年まで運用することを前提にA-10Cとして近代化改修が進められている。
img

使用キット 1/72 A-10A (ハセガワ E9)

航空機を作るのは実に15年ぶり、1/72のキットは初の試みとなる。
今回はA-10を作りたいという衝動から、特にリサーチをすることなく行きつけの模型屋に在庫があったハセガワのキットを選択した。
購入してから気がついたのだがこのキットはなかなかの難物で、モールドは一部を除いて全て凸となっており、武装類も微妙に数が足りず、塗装・デカールはアメリカ本土にて運用されている森林地帯向けとなっていたため、作りたいと思っていた湾岸戦争当時の塗装を再現するには別途資料が必要という有様だった。
後々分かったのだが、これらの問題はタミヤ(イタレリOEM品)やアカデミーのキットを選択すれば初めから解消されており、そもそもキット選定にミスをしたといえる。
とはいえ、買った以上は作るというスタンスで望み、湾岸戦争向けの塗装・デカールを別途調達し、不足している武装は同じハセガワの武装類のセットから調達して、望む形に仕上げる予定である。
img

参考資料
imgWikipedia(JP) A-10攻撃機