Fuji UH-1J
富士重工業 UH-1J

2014.09.23   基礎工作
こちらはレベルのUH-1Nを構成するパーツ。
全体的に繊細なモールドが施されており、部品の品質は良好である。

UH-1シリーズの派生型展開をすることを前提とした構成のため、若干の不要パーツが含まれている。
このキット自体はアメリカ空軍所属機とドイツの航空救急所属機を選択して作成する構成となっている。
こちらはハセガワのUH-1Hを構成するパーツ。
価格的にはUH-1Nの1/4程度であり、古いキットでもあることから再現度合いには限界を感じると同時に、金型の痛みによるバリが多数発生している。

今回はこちらのキットは主体ではなく、UH-1Nだけで再現できない箇所を補うための材料として使用する。
クリアパーツを比較する。
左がUH-1N、右がUH-1Hのパーツとなります。

UH-1HとUH-1Nを比べると窓の数には差異はないことから、パーツ構成の違いはキットの設計思想の違いが強く現れている。
ハセガワのキットに付属するデカール。
陸上自衛隊とアメリカ陸軍(在日米軍)の機体を再現するためのマークが含まれている。

キットの出来とは異なり、デカールの品質は非常に良いと思います。
レベルのキットに付属するデカール。
アメリカ空軍機とドイツの航空救急機の機体を再現するためのマークが含まれている。

デカールの品質は良好ですが、マークの数自体は押さえられた構成となっています。
内装を組み立てる。
レベルのキットでは人員輸送型をベースとした機体を作成する構成のため、キャビンには座席を取り付けられる構造となっている。

今回はキャリバー50を搭載したモデルを作るため、座席は取り付けない方向で作業を進める。
キャビンの天板は回転翼の基部となっている。

キャビンの内装は素でも良い出来なのだが細かく見て行くと足りない部分が散見されるため、これらを作り込むことが精密感を上げることにつながる。
座席はシートベルトのモールドが形成されているが大味な作りであることから、アフターパーツに置き換えた。
アフターパーツはファインモールドの「AA-12 1:72 航空自衛隊機用シートベルトセット1」より、適当なパーツを使用した。
内装をMr.カラー No.317 グレーFS36231とつや消し黒で塗り分けを行い、乾燥後にエナメル塗料のブラックを薄く溶いた溶剤を流して墨入れと色調の調整を行う。
操縦席の制御盤はデカールで再現する。
UH-1Nに付属するデカールは色調のメリハリも効いていて、貼るだけでも十分なクオリティに仕上げることができる。
デカールの寸法も適切で、特に調整をすることなく貼りこむことができた。
キットの方にも凸モールドが形成されているため、デカールのメーター位置とモールドの位置を合わせながら貼り付けてゆく。
回転翼の基部を作成する。
こちらはUH-1Nに付属する基部のパーツ。
こちらはUH-1Hに付属する基部のパーツ。
UH-1Jのエンジン周りはUH-1Hに準拠することから、2つのキットを掛け合わせて基部を作成する。
基部は金型の影響と思われる欠損が見られるため、ある程度手直しをした上で金属線を使用してデティールを改善した。
回転翼と軸はUH-1Nのパーツを使用する。
こちらは繊細な作りとなっており、下処理を行うだけで特に手を入れることはしなかった。
UH-1Nのエンジンは双発となっており、機体後部に食い込む形で設置されている。
このため、キットの方もエンジンに合わせた切り込みが入っているが、UH-1Jを作るにはこの部位を埋める必要がある。
UH-1Hのエンジンは単発となっており、キャビン上部から後方にかけて中心線に沿って配置されている。
UH-1Jも同様の構造となっていることから、この部位を切り離して使用することとした。
UH-1Hのエンジンカバーを切り離した状態。
エンジンの排気口は成形が失敗していたため、切り離して作りなおす方向で下処理を行った。
UH-1Nの後部に見られる切掛けも含めて、UH-1Hのパーツを移植する。
隙間が開くのは致し方ないため、内装の組み込みが完了して接着する段階に達したら、パテを使用して埋める方向で考えている。
回転翼を取り付けた状態。
塗装の利便性を考え、基部にポリキャップを仕込むことで回転翼部分を着脱可能な作りとしている。
仮組みを行った状態。
レベルのキットはパーツの合いが良いため、組み立ててマスキングテープで止めるだけで形を保持することができた。

現状では内装も含めて作りこみが足りていないため、まだ機体の組み立てに進むことができない。