Sd.kfz.138 Panzerjager "Hetzer Starr"
38(t)駆逐戦車ヘッツァー シュタール型

車両概要

38(t)駆逐戦車ヘッツァー シュタール型はヘッツァーの車体を用いて試作された無反動砲装備の試験車両である。
現在の無反動砲の定義では弾体発射時の衝撃を砲尾から発射ガスを放出することにより衝撃を相殺する方式を意味するが、本車における無反動砲とは砲の駐退複座装置を外して発射時の衝撃を車体重量で相殺する方式のことを指す。駐退複座装置を外すことにより搭載砲の小型化・減量が行われ、これにより戦闘室の空間改善(携行弾薬・燃料の増加)、減量による走行装置への負担軽減などの効果を得ることができる。
無反動砲は1943年末に概念設計が完了し、IV号戦車を使用した試験が行われた後、1944年5月には38(t)駆逐戦車を用いた試験車体を使用して射撃試験が行われた。 この後、1944年末までには試作も含めて10数両程度のシュタール型が「Oシリーズ」(先行量産型)として製造されている。
終戦間際に本車が敵国に接収されることを恐れて破壊指示が出されたが、現存する写真には戦争末期もしくは戦後と推測されるものが残されており、この司令が徹底されたわけではないと思われる。
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使用キット 1/76 FineCastModels FCM-76016 JgPz 38 Hetzer starr

使用するキットはFine Cast Model社のレジンキャストモデルである。
キットにはレジン製パーツの他にメタルキャスト製パーツとアルミ挽きの砲身が付属しており、部品の精度は良好である。
しかしながら、入手したキットでは足回りのパーツでレジン注入不足による気泡が大量にあり部品の欠損に至っている。 このため、これらをどの様に対処するかが本キット作成における課題事項となる。
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参考資料
imgJagdpanzer38 Hetzer Walk AroundSquadron Signal
imgHETZER Jagdpanzer38MBI
img38式軽駆逐戦車ヘッツァー 1944-1945(世界の戦車イラストレイテッド 14)大日本絵画
imgDas Doppeladler-Arsenal - Projekt Hetzer.