Sd.kfz.161 Pz.Sfl IVa "DickerMax"
105mm 自走砲IV号a型 "ディッカーマックス"

車両概要

105mm 自走砲IV号a型はIV号戦車の車体をベースに105mm野戦砲K18を搭載した自走砲である。
本車はフランス侵攻(1940年5月〜6月)に備え、国境の要塞地帯(マジノ線)に 点在するコンクリート製バンカーを破壊することを目的とした大口径砲搭載車両として1939年より開発が進められた車両である。しかし、試作2両が完成し たのは1941年3月となりフランス侵攻には間に合わず、結果として東部戦線での対戦車自走砲として投入されることとなった。
1941年当時のドイツ軍にはソ連軍のT-34KV-1を敵射程外より撃破できる車両は本車程度しか存在せず、前線において相応の働きをしたことが記録されている。
本車は戦力的には申し分の無い車両ではあるが構造上の問題を多々抱えており、特に機動力の低さ・射撃速度の遅さ・廃熱や排煙の問題などが列挙されている。 試作された車両の内1両は戦闘中に爆発し大破したとされているが、これは敵の攻撃によるものとする説と同時に戦闘室内の気温上昇による弾薬の自然発火説も あり、本車の構造上の問題に起因するものであるとも考えられている。
2両目の試作車両は1941年末に本国でオーバーホールが行われた後にスターリングラード戦(1942年6月〜1943年2月)に投入され、1942年11月末までに失われたことが確認されているのみである。
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使用キット 1/76 K-18 Panzer IV Self-propelled gun (US CAST)

使用するキットはUS Cast製の1/76 K-18 Panzer IVである。
US Castのキットは取扱いをしている模型店は今だに1ヶ所しか知らないのだが、そこで長らく売れ残っていたキットの一つを購入した。そもそもの動機は1/35で同車のキットがリリースされて話題になったことが発端であったりもする。
ちなみに、本車は1/35ではキット化で話題になったが、1/76ではUS Castの他にMilicastからも同車がリリース(しかもG/BGシリーズ共に!)されていたりする。
US Castのキットは気泡だらけで細部のパーツは使用に絶えず、おそらく本体を残してほとんど別パーツで構成されて完成することになるであろうと思われる。
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参考資料
imgGROUND POWER 2007.7月号(No.158)デルタ出版