Sd.kfz.173 Panzerjager V "Jagdpanther" Late Model
V号駆逐戦車 G2(後期型) ヤークトパンター

車両概要

Sd.kfz.173 ヤークトパンターはV号戦車(パンター)の車体をベースに作成された駆逐戦車である。
本車の原点は、1942年1月に出された8.8cm対戦車砲をIV号戦車車体に搭載するプランに端を発している。同年8月には車体をV号戦車ベースへ変更され、試作を経て1944年1月〜1945年3月までに延べ400両余りが生産された。
車体は調達時期によりパンターA型もしくはG型をベースとしており、機関部に合わせた戦闘室の形状の違いからA型ベースはG1、G型ベースはG2と呼称されているが、生産途上にも多数の改良が加えられており、G1・G2の中でも生産時期により細部は異なっている。
車体前面は傾斜した80mmの装甲で機関室から戦闘室までを覆われ、良好な避弾経始を実現したことにより、装甲厚以上の防御力を獲得している。主砲にはパンターの主砲(7.5cm KwK42 L/70)を上回る射程と威力を持ち、ティーガーIIに採用された71口径8.8cm対戦車砲(8.8 cm PaK 43/3 L/71)を装備しており、その威力は連合国戦車の射程外から正面装甲を打ち抜けるものであった。
本車は駆逐戦車の役割に適した強力な主砲と装甲を備えてはいたが、重量の増加から来る駆動系への負担は非常に大きく、部品の寿命はV号戦車の半分程度であったと言われている。
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使用キット 1/76 Jagdpanther (Revell 03232)

使用するキットはRevellから販売されている1/76のインジェクションキットである。
このキットは元々はMatchBox製のもので、ここ数年で徐々にRevellより再販されている物の内の一つとなる。再販版はパッケージ・インスト・デカールは一新されているが、キットそのものは往年のMatchBoxと同じものである。
MatchBox製のキットは装備品類も含めた精度の高い一体成型を特徴としており、素組みでのプロポーションもすばらしいものがある。このため、古いキットであっても大幅な改造をせずに形になることから、細部の作りこみを行うには最適なキットと思われる。
アルミ挽き砲身への変更と細部の装備品類を後期型仕様に準じた配置に直す作業が中心となり、余力があればキットではオミットされているマッドガードとシェルツェンの作成を行う予定である。
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参考資料
imgヤークトパンター図面集ガリレオ出版
imgArmourModelling No.131 2010 September大日本絵画