Sdkfz222 Light Armoured car Late Model - LSSAH Version
Sd.kfz.222 軽装甲偵察車 後期型 - LSSAH仕様

車両概要

Sd.kfz.222は1936〜1943年の間に1000両程度生産された4輪の軽装甲偵察車両である。
前身となるSd.kfz.221の武装強化型として開発され、砲塔には2cm対空砲 Flak30(後期型はFlak38)を車載用に小型化したKwK30機関砲(後期型はKwK38)とMG34機関銃(後期型の一部ではMG42)を同軸で装備している。 これは、Sd.kfz.221が機関銃だけの装備であったことと比較するとかなりの武装強化であり、これにより6輪/8輪装甲車と同等の火力を持つこととなった。 また、本車に搭載された砲塔(及びその改良型)は半装軌偵察車 Sd.kfz.250/938(t)偵察戦車などにも用いられ、偵察用車両の標準的な武装となっている。
本車は全戦線で使用されたが、装輪式車両故の不整地踏破能力の低さ(整地踏破との比較で2/3に低下)などの問題により、次第に偵察車両としての役割は半装軌もしくは装軌型の車両へ移って行ったが、生存した車両は大戦終了まで使用され、更に一部は海外へ輸出もされていた。
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使用キット 1/76 Sdkfz222 Light Armoured car SS late version
  (SHQ Miniatures GV38)

使用するキットはSHQ Minitureの武装親衛隊(S.S)仕様とされるメタルキットである。
本キットはSd.kfz.222シリーズ(初期型・後期型・後期型 S.S仕様の3種)の内の一つとなる。 ほぼ全ての部品がシリーズで共通化されていると思われ、後期型にも関わらず一部が前期型の特徴を持っていたりと中途半端な状態となっていた。
また、本キットに付けられた「S.S仕様」という分類だが、正確には第1SS装甲師団 ライプシュタンダーテ・SS・アドルフ・ヒトラー(LSSAH)所属車両の仕様となる。
Sd.kfz.222は長期間に渡り様々な戦線で使用されたため部隊単位での現地改修も行われているが、LSSAH所属の車両には車体前面に増加装甲が設置された独特の改修が行われていた。
この仕様の車両はバルカン半島戦などの大戦初期の写真見られ、Sd.kfz.222と同一のシャーシを持つSd.kfz.221、223に取り付けられているケースもあることから、キット化されて部隊単位でまとめて改修を行ったものと思われる。
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参考資料
img第2次大戦AFVファイル Vol.5 フンメル&軽装甲偵察車ガリレオ出版