Sd.kfz.251/9 Ausf.D EaryModel Stummel
7.5cm24口径37式戦車砲搭載 半装軌式中型装甲兵員車(D型)後期型 シュツムメル

車両概要

Sd.kfz.251/9は半装軌式中型兵員輸送車(Sd.kfz.251)をベースに短砲身7.5cm対戦車砲を搭載した支援車両である。
本車は4号戦車の武装変更により取り外された対戦車砲を流用する形で生産され、1942年6月に2両の試作車両が東部戦線に送られて試験運用が行われた後に正式化された。1944年以降は砲の搭載方式を簡略化した後期型が終戦まで生産されている。
当初はSd.kfz.251 C型をベース(左下写真)に生産が行われたが、Sd.kfz.251がD型へ移行するに伴い、本車もD型をベース(左上写真)に生産されるようになった。
本車が生産された経緯は、本来は歩兵支援用車両であった突撃砲が対戦車車両に変貌していくに伴い、代わりに歩兵支援の任務に適した車両が求められたことに ある。既存の装甲車両に短砲身対戦車砲を搭載した車両は生産性や信頼性の面でも優れていたと思われ、本車同様のコンセプトを持つSd.kfz.233Sd.kfz.234/3Sd.kfz.250/8等の車両が次々に正式化されていった。
なお、"シュツムメル(切り株)"という呼称は本車にのみ付けられたものではなく、これら7.5cm対戦車砲を搭載した装甲車両に共通して付けられた呼称である。
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使用キット 1/76 Sd kfz 251D/9 短砲身75mm砲搭載初期型 (SUNNY 1/76 A.F.V Collection Series)

キットはSunny製のSd.kfz.251/9 Ausf.D 初期型。素材的にはレジンキャストとホワイトメタルの混合キットとなる。
中古模型屋にて袋詰めで売られているのを発見し、珍しいキットということもあり衝動買いしたものである。このキットと同時にSd.kfz.251/9後期 型、Sd.kfz.251/22も購入したが、もっともパーツの合いが良さそうなこのキットから手をつけてみることとした。
比較的柔らかいレジンで成形された車体部とメタル製の主砲および細部パーツという構成で、寸法的には大きな狂いが無いことから、大幅な改造はせずに組み立てられると思われる。
ただし、複雑な形状で構成される車体はパーツの合いがさほど良くはない為、相応の対策が必要となりそうである。
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参考資料
imgPANZER TRACTS No.15-3 mittlerer Schuetznpanzerwagen (Sd.kfz.251) Ausf.C & DPanzer Tracts
imgEbcyclopedia of German Tanks of World War Tow(日本語版)大日本絵画