AAVP7A1 win EAAK (JGSDF Model 2015)
水陸両用強襲輸送車7号A1型 増加装甲キット装備(陸上自衛隊仕様 2015)

車両概要

AAVP7はアメリカ軍により開発された水陸両用の兵員輸送車である。
本車はLVPT5の後継として採用され、強襲揚陸艦より発進して海岸線まで航行、上陸後には装軌式の装甲兵員輸送車として運用することを前提としている。
AAVP7の正式化は1970年代と古いが、要求性能に合わせて改修を繰り返していることと、後継車種の開発失敗も相まって現在でも多くの国で採用されている。

A1型は1980年代〜2000年代前半にかけて大幅な改修が行われ現役モデルであり、エンジン交換に伴う出力強化と同時に12.7mm重機関銃M2とMk19 40mm自動擲弾銃が搭載された全周囲砲塔が装備されたことで火力も大幅に強化された。
これらの改修と合わせて、イスラエルで開発された増加装甲キット(Enhanced Applique Armor Kits : EAAK)を装備するで装甲防御力も強化されている。

陸上自衛隊では以前より渡河を想定した水陸両用車は運用していたが、沿岸地帯や離島への上陸を目的とした水陸両用車はAAVP7が初めてとなる。これは、近隣諸国からの離島侵略の脅威が顕在化したことへの対抗措置として位置づけられ、平成26年度予算にて評価試験用として数輌を調達した後、平成27年度から正式配備されることが決定した。

陸上自衛隊にて運用される車輌は公道を走行するために道路交通法に準拠した装備(ウィンカー・サイドミラー等)が付与する必要があり、更に水上航行を行うAAV7の場合には航行法に基づく装備も求められる。
評価試験用に調達されたAAVP7A1はこれらに対応した仕様に改められ、2015年2月9日に報道公開された。
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使用キット Dragon Models 7233 1:72 ArmorPro AAVP7A1 RAM/RS w/EAAK

Dragon Modelsが過去に販売していた1/72スケールの組み立てキットをベースに、陸上自衛隊の暫定仕様に準拠した改造を行う。
同社のAAV7はシリーズ化されているが、今回使用するキットは人員輸送型の改良版「AAVP7A1」に増加装甲キット(EAAK)が付与されたバリエーション機を選択した。 このキットはAAVP7とAAVP7A1のコンパーチブルとなっており、軟質樹脂の履帯、滑り止めパターンを再現するためのエッチングパーツが付属していた。

キット自体は2005年頃の製品で、全体の形状は良好であるのだが、細部の省略や押し出しピン跡が目立つ位置にあるなどの製品設計上の問題も散見される。
制作にあたっては、これらの基礎的な問題点を解消した上で、陸上自衛隊仕様のパーツを自作することとなる。
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参考資料
imgSPEARHEAD No.16アルゴノート
imgArmour Modeling No.186 2015/ARIL大日本絵画