AH-1S Cobra Attack Helicopter
AH-1S 攻撃ヘリコプター"コブラ"

機体概要

AH-1Sは陸上自衛隊が装備する攻撃ヘリコプターである。
1967年にベル・エアクラフト社が開発した世界初の攻撃ヘリコプター AH-1G "ヒューイコブラ"の改良型にあたり、 陸上自衛隊が配備するAH-1Sはアメリカ軍のAH-1S近代改修型(AH-1F)に相当する。
陸上自衛隊では1977-78年にAH-1Eが研究用として2機輸入した後、1981年からは富士重工によりライセンス生産が行なわれ、 1998年までに総数90機のAH-1Sが調達された。 73号機以降は「C-NITE」と呼称される夜間行動能力向上型に切り替えられ、既に配備されていた機体の一部にも同様の改修が施されている。

機体は被発見率・被弾率を下げるため原型機(UH-1)の30%程度の正面面積しかもたない構造をしており、コックピット・エンジンが直列で配置されている。 搭乗員は2名でタンデムに配置されており、前席が射撃手兼副操縦士、後席が操縦士となっている。
武装として機首下面に20mm 三砲身ガトリング砲が装備されており、両翼には計4箇所のパイロンが装備されている。 パイロンには有線誘導式の対戦車誘導弾"TOW"(4連装x2)やロケットポッド(20連装x2)を装備することができる。
無誘導のロケット弾と着弾まで誘導を続ける必要がある有線誘導式の対戦車誘導弾しか運用できないことから、 射撃時には撃ち放しが可能な誘導弾と比較した場合には危険に曝される可能性が高い。

配備より30年が過ぎ、旧式化と機体老朽化に対応するため、2005年にはAH-64D”ロングボウ・アパッチ”が後継機として選定された。 しかし、製造元の生産終了に伴い調達が困難となってしまったため置き換えが進まず、更なる後継機の選定が進まないことから、 暫くの間は陸上自衛隊における主力攻撃ヘリコプターの位置から外れることはなさそうである。
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使用キット 1/72 AH-1S Cobra Attack Helicopter (HobbyBoss 87225)

使用するキットはHobbyBossのAH-1S(F)をモデライズしたインジェクションキットである。
AH-1のキットとしては新しい部類に入り、部品点数は多くは無いがパーツの精度と形状の再現度合いは良好である。
陸上自衛隊機用とイスラエル軍用のデカールが付属しており、塗装指示書も両パターンが併記されている。 尚、童友社からもこのキットに独自デカールを追加した製品がリリースされているようである。
素性の良いキットであることから、特に大きく手を入れることなく完成させる方向で製作を進めることとした。
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