第43回 木更津航空祭では、退役するLR-1の展示が行われました。
LR-1は三菱重工の双発プロペラ機「MU-2C」をベースに開発された連絡偵察機です。
1969年から運用が開始され総数20機程度が運用されていましたが、老朽化に伴い後継機のLR-2に役割を引き継いだため、現在の稼働機数は1機(JG-22019)のみとなっています。
本年度中に最後の1機が退役するため、今回の航空祭ではエンジン始動の展示が行われました。
スマートフォンを手持ちで撮影した動画のため、画面の振れとピント外れがありますが、エンジン始動の様子は分かると思います。飛行展示を行うものと思って期待していたのですが、地上滑走のみの展示でした。
格納庫内では別の機体(JG-22020)を見ることができました。
MU-2とは幾つかの差異があり、機首のアンテナは設置場所が左右逆になっています。
コックピットの風防以外の窓ガラスにはスモークがかけられています。
機体後部にも窓が設置されており、この部位には後方下部を撮影できるカメラが取り付けられています。
昨年見ることができた機体では窓の位置にカバーが取り付けられていましたので、塞いで運用することもあるようです。
機体の所属と機体を示すマーキングは陸上自衛隊独自のものとなっています。その他の注意書きはMU-2に準拠しているように見受けられます。
LR-1はキット化には恵まれませんでしたが、原型機のMU-2はA型、J型、S型がハセガワより製品化されています。
形状的にはA型またはS型をベースに機首のみJ型を使用し、更に改造を加える事で再現できると思われます。
また、1/44スケールでMU-2のカラーバリエーションとして製品化されているものがあります。