2017/9/3 正午過ぎに北朝鮮が6回目の核実験を実施し、翌4日に水爆実験であったとの発表を行いました。

事此処に至り、我が国としては先制攻撃による物理的な脅威の排除か、核兵器保有による相互確証破壊による抑止しか残されていないと考えます。しかしながら、我が国単独での軍事攻撃による制圧は困難であることからアメリカ軍に依存せざるを得ず、核兵器保有の必要性については国内の意見集約には多大な時間が必要になる状態です。

このため、真に残念ながら我が国は主体的に対処をする術を持たず、手の打ちようがない状態であることを認めるしかない状況に陥っています。

現状で行える手段としては、過去の外交資産を取り潰してでも北朝鮮と経済関係がある国家に対して翻意を促すことと、アメリカを物心両面で支援する具体的な動きを示してアメリカ軍による物理的な脅威排除を促すしか無い様に思われます。

 

アメリカはこの半年程の間に極東地域に戦力投射が可能な状態を構築すると同時に威力偵察による北朝鮮の動きを探り、合わせてロシア・支那との駆け引きを繰り返しています。これらの動きは、エドワード・ルトワックが唱える逆説的論理(パラドキシカルロジック)の成立を防ぐための活動であるように見受けられます。

逆説的論理(パラドキシカルロジック)とは、「大国は小国に勝てない」という理論で、これは大国が小国を攻めた場合、他の大国が小国に介入(支援)することにより最終的に大国は小国に勝てないという理論です。この事象の事例としては、我が国の支那事変、アメリカのベトナム戦争、ソ連のアフガニスタン侵攻、イラクのクウェート侵攻などがあげられます。

アメリカが北朝鮮を攻撃した場合、現在の極東における大国(日本、ロシア、支那)がどの様に動くかがカギを握ることとなるため、これらに手を打っている最中であると思われます。

 

我が国はアメリカとの軍事同盟を結んでおり概ね利害が一致しているため、さほど問題ではありません。

支那とは8月前半に「北朝鮮が先制攻撃を行った場合の軍事制裁には中立を保つが、朝鮮半島の体制変更(南北分断の解消)は許容しない」との主張に対し、アメリカより「米国は体制転換や朝鮮半島統一の加速には関心がない」との回答を出しており、ひとまず落とし処が見つかっている状態です。

中国は中立保つべき、北朝鮮が米国に先制攻撃の場合=環球時報

米国が中国に出した「満額回答」

ロシアについては具体的な動きが見えず、どこまで調整が済んでいるのかが分からない状況です。

 

現状をまとめると、大国間の手打ちが済むのが早いか、北朝鮮の核弾頭付きICBMの完成が早いかというチキンレースの真っ最中という状況というのが適切ではないかと思います。

 

今後、想定される展開は下記のいずれかになると思われます。

 

 1. 軍事力による北朝鮮の核ミサイルの排除

 2. 北朝鮮の核ミサイルをアメリカが容認

 

我が国としては1.が望ましい結果となりますが、この場合でも返り血を浴びる覚悟が必要です。これは国内に潜む北朝鮮の工作員やシンパによる破壊工作が想定されます。公には語られませんが第一次朝鮮戦争中には我が国内では朝鮮人や共産党によるゲリラ事件が数多く発生しており、これに類似する事態の発生が想起されます。

親子爆弾事件 (1951.12.16)

血のメーデー事件 (1952.5.1)

吹田事件 (1952.6.24)

2.の方向で進んだ場合、冒頭で述べた我が国の核武装を進める以外に選択肢が無くなります。

北朝鮮が核武装を確立した場合、南朝鮮が今以上にすり寄り合邦に向けた動きを加速すると思われます。戦前より幾多の害を我が国に与えてきた朝鮮半島の勢力が合邦化して核武装するとなると、我が国民の深刻な脅威になります。かの国の情緒的な人治主義が核武装をした場合、正にキ○ガイに刃物。何処までの悪事を働くかは想像できません。

この様な事態に至る前に我が国も核武装を行い、相互確証破壊を確立することで封じ込める対策が絶対に必要となります。