今年はフジミ模型の新作キットを中心に作っていますが、1/72スケールの自衛隊模型に火をつけた青島文化教材からも新作が出てきています。
現時点での新作キットは3点で、全て年内にリリースが予定されています。
◆16式機動戦闘車「即応機動連隊」
2014年にプロトタイプが製品化された16式機動戦闘車(16MCV)の量産型がついに製品化されました。
量産型とプロトタイプでは形状に細かい差異がありますので、既製品へのパーツ追加程度では再現ができないため、実質的に新しいキットを作るに等しい苦労があったのではないかと思われます。
今回の製品化では、路上走行用の風防やカバー付きの砲身、操縦兵のフィギュアに加えて偵察用オートバイも含まれています。
◆12式地対艦誘導弾
12式地対艦誘導弾(12SSM)は初のインジェクションキット化となります。
88式地対艦誘導弾の後継として2012年より配備が進められている装備で、2017年にピットロードよりレジンキャストキットで製品化されました。しかし、価格も制作難易度も高い製品でしたので手ごろな価格でのキット化はありがたいところです。
島嶼防衛やシーレーン確保のために今後更に重要度が増すことになる装備ですので、メディア露出の機会も多いと思われますし、更にキャビン部分は重装輪回収車や03式中距離地対空誘導弾と共通化されているため、製品バリエーション展開を考えた場合にも妥当な選択だと思います。
◆水陸両用車指揮通信型
AAV7は1960年代後半に開発された米国製の水陸両用車ですが、我が国では島嶼防衛の必要性が増したことから2013年より試験調達が始まり、2018年の水陸機動団創設に向けて60輌近くが調達された装備になります。
2019年段階では用途別の3つのバリエーションが採用されていますが、今回製品化したタイプは「指揮通信型(AAVC7A1 RAM/RS)」となります。2000年代初頭にはDragonより米軍仕様のAAV7シリーズが1/72スケールで販売されていましたが、長らく絶版となっていましたので、久々の新金型のキットということになるかと思います。
こちらも製品的にはバリエーション展開が可能ですので、この後「人員輸送型(AAVP7A1 RAM/RS)」や「回収型(AAVR7A1 RAM/RS)」が製品化されるかも知れません。
新製品に共通する点としては、今後のバリエーション展開にも対応できる車両が選ばれた様に見受けられますので、これらのリリース後も後続製品の展開が楽しみであると思います。