「空へ – 救いの翼 RESCUE WINGS -」を鑑賞しました。
これは2008年12月に公開された航空救難団の活動を題材にした邦画です。
原作はTVシリーズ用に作成されたアニメーション「よみがえる空 -RESCUE WINGS-」となりますが、主人公も異なるため話としてのつながりはないようです。
実写化されるにあたり航空自衛隊・海上自衛隊が全面協力しており、実機の操縦は自衛官が行っているそうです。
主役機は航空自衛隊のUH-60J(SP)で、2機が登場します。
外見以外にも、内装のアップ、整備中のシーンなどがあり、この機体に関する情報を集めるには最適な映像資料となります。
多様なパターンの飛行シーンがあり、劇中では夜間・海上・山岳での救助場面が出てきます。また、離島からの急病人搬送のシーンでは画像の様な機体幅とほぼ同じ幅の桟橋に着陸する場面があります。
多少なりとも知識がないと分からない作りになっていますが、この操縦技量は超絶的なものがあります。
航空自衛隊が参加しているだけありF-15Jも登場します。
ただし、物語内では主役機ではありませんので、模擬戦闘シーンがわずかにある程度です。
海上自衛隊からは護衛艦「DD-102 はるさめ」と艦載機であるSH-60Jが登場します。
物語の冒頭は1994年のシーンから始まりますが、当時救難ヘリとして使用されていたKV-107IIA-5が登場します。
2009年には退役した過去の機体ですが、撮影時(2007年頃?)にはぎりぎり生き残っていた現役機があったのかもしれません。
働き具合から影の主役(?)とも言える救難捜索機U-125Aも多くの場面で登場します。
頻繁に登場する上、機体先端に装備された赤外線暗視装置のアップや、マーカーの投下シーン、機体内を写したシーンなど、この機体の情報収集にも役立ちます。
映画としては役者の演技に難があったりとあまり高い評価はできませんが、救難団がどのような手順で要救助者を探し助け出すかという流れが分かりやすく描かれています。また、機体や操縦者のみならず、整備員などの影から支えるポジションにも目を向けている点は良いと感じました。
鑑賞する側を選ぶ映画ではありますが、UH-60Jを高画質大画面で鑑賞したい人にはお薦めできる映画だと思います。