IBG ModelsのIV号戦車A型の塗装を行います。

IV号戦車A型は大戦期前から生産が進められ、ポーランド戦~フランス戦頃まで使用されました。この時期のドイツ戦車はジャーマングレーの単色迷彩となりますので、これを再現します。

キットの成型色が明るめのグレーであることから、下地は金属部品対策としてマルチプライマーのみで仕上げています。車体の塗装はMr.カラーのジャーマングレーを素の状態で吹き、色調のなどは後のフィルタリングで調整を行います。

履帯はモデルカステンカラーの履帯色を全体に吹き、転輪部分にはジャーマングレーを吹きます。基本色となる塗料の乾燥後、筆塗りで履帯色のリタッチを行い、更に転輪のゴム部分にファレホのブラックを筆塗りで塗り分けます。

車外装備品の木製部分の下地としてファレホのホワイトを筆塗りします。前照灯等も同様の下地を行います。

機関室のマフラーはMr.Hobbyのウェザリングカラーセットに含まれるラスト(さび)を使用します。この塗料は塗布するだけで表面のテクスチャまで再現出来る優れモノで、長らく重宝している塗料です。

車外装備品の木目部分はエナメル塗料のクリアオレンジを塗布し、ニス仕上げの状態を再現します。後の工程で埋没しない様に明るめの色合いで調整しています。

マーキングはキットに付属しているデカールを使用しました。イメージはポーランド戦時の第1戦車師団 第1戦車連隊 第4中隊所属車両となります。

ドイツ軍の国籍マークは時期により様々なバリエーションがあります。今回使用した黄色の国籍マークはポーランド戦時に使用されたもので、フランス戦以降は使用されていません。

元は白色の十字が国籍章として使用されていましたが敵からの標的になってしまったため、黄色に変更されたという経緯があります。キットには白色と黄色の両方のデカールが付属しており、選択式となっていました。

基本塗装とマーキングが終わりましたので、オーバーコートを吹いた後にウェザリングに進みます。