IBG ModelsのIV号戦車B型の塗装を行います。

IV号戦車B型は大戦期前から生産が行われ、ポーランド戦~独ソ戦初期まで前線で使用、生き残った車両は警備用に回され大戦末期にフランスで使用されました。大戦初期はジャーマングレーの単色迷彩(写真左)、大戦末期はダークイエローとグリーンの二色迷彩(写真右)が施されていた様です。

今回は大戦初期のジャーマングレーの単色迷彩を再現します。下地は金属部品対策としてマルチプライマーのみで仕上げ、Mr.カラーのジャーマングレーを素の状態で吹いています。

履帯はモデルカステンカラーの履帯色を全体に吹き、転輪部分にはジャーマングレーを吹きます。基本色となる塗料の乾燥後、筆塗りで履帯色のリタッチを行い、更に転輪のゴム部分にファレホのブラックを筆塗りで塗り分けます。

車外装備品の木製部分の下地としてファレホのホワイトを筆塗りします。前照灯等も同様の下地を行います。

機関室のマフラーはMr.Hobbyのウェザリングカラーセットに含まれるラスト(さび)を使用します。この塗料は既に廃版となってしまっていますが、似たような塗料は販売されているようです。

車外装備品の木目部分はエナメル塗料のクリアオレンジを塗布し、ニス仕上げの状態を再現します。

マーキングはキットに付属しているデカールを使用せず、BISON DECALSの「German Light & Medium Tanks(AFV-7204)」を使用しました。このデカールセットにはIV号戦車B型が1パターン分のみ収録されていました。このマーキングはフランス戦時(1940)の第1戦車師団 第2戦車連隊 第2大隊 第8中隊所属車両となります。

記事末の資材のリンクにある「GROUND POWER (グランドパワー) 別冊 ドイツ軍用車両 カムフラージュとマーキング [改訂版]」のP92にこのマーキングに関する記述があり、1940年5月12日にベルギーのベルトリー近郊で撮影された写真だそうです。紙面での解説はIV号戦車D型と記載されていますが、砲塔しか見えない写りの悪い写真からの判別となりますので、どちらが正解かは判断が付きません。