電車ファン向けのDVD「車両基地」シリーズに陸上自衛隊の駐屯地を扱ったバージョンがリリースされました。
パッケージにはスリーブが付いていますが、中はDVD1枚のみで説明の冊子などの無い簡素な構成になっています。
DVD自体もメニューと若干のチャプターが設けてあるだけの構成となります。(計90分)
3トン半が並ぶシーン。OD色の退色具合の違いがよく分かる映像です。
以前、サイトにコメントを頂いた現職の方の情報によると、再塗装のタイミングや塗装時に使用した溶剤の比率や品質によって退色具合は変わってくるそうです。
このビデオにおける注目のシーンは07式機動支援橋の組み立てシーンです。
災害派遣でも大活躍している架橋装備の組み立て方を見ることができます。
動いている映像を見ると意外とシュールな運転訓練のシーン。教習所内を3トン半が何台も行き来しています。
3トン半の幌骨は荷台に収容できるとの話は聞いていましたが、実際に収容している所を見るのはこれが初めてでした。
戦車整備工場の中が映し出されるシーンでは、90式戦車のパワーパック取り付けシーンを見ることができます。
意外と出番の多い87式自走対空機関砲。
演習風景や74式戦車譲りの車体の昇降シーンを見ることができます。
11式短距離地対空誘導弾の映像も出てきます。これは駐屯地祭の演習風景かと思われます。
木更津駐屯地の映像では、AH-1S、CH-47(LR)、OH-1などの整備・飛行シーンを見ることができます。
また、格納庫内の映像では来年には全機退役となるLR-1も出てきます。
貴重な映像として、科学化に装備される装備の演習風景があります。
除染車による除染作業、化学防護車及びNBC偵察車によるサンプル回収の様子を見ることができます。
このDVDは「車両基地」と銘打ったシリーズですが、実際には陸上自衛隊駐屯地を朝から夜まで密着取材みたいな内容です。
このため、「車両基地」という名称のイメージからすると少し物足りないかもしれません。また、最近はBlue-ray DiskのHD画質に慣れてしまったためか、解像度の面でやや不満がありました。
とはいえ、様々な支援車両が実際に動く形で出てきますし、普段目にする機会がなさそうな映像が多数ありますので、模型や情景の製作での資料価値は大きいと思います。