YS-11は先の大戦後、初めて国内で開発・製造された旅客機です。
1960年代半ばから使用されていた機体であるため、世界的に見ても現役で運用している組織は自衛隊のみとなります。
YS-11はバンダイより1/72スケールで製品化されており、今回は運良く初版の製品を入手することができました。
昨年末に上掲の再販版を入手していましたが、初版の製品と再販版の製品では中身が異なることから、約一年がかりで初版の製品を探していました。
中古模型店では稀に在庫がありますが価格が2万円を超えていることから、とても買える価格ではありませんでした。しかし、今回はオークションサイトを経由して、再販版の2倍弱程度の価格で落札することができました。
初版の製品は全日空とピードモント航空の機体、再販版の製品は海上保安庁と海上自衛隊の機体を再現する構成となっています。
初版のインストには1~78号機までの配備先の表が付いていました。
部品表を比べると、初版の左下に掲載されている内装と牽引車のランナーが再販版には無いことが見て取れます。
こちらが初版にのみ含まれる部品です。
この中に含まれるフラップのパーツは再販版に含まれていますので、他の部位の金型劣化などの理由で製造できなくなったのかもしれません。
パーツの変更点として、内装の床パーツの金型変更が行われています。
再販版では座席を固定する穴が埋められています。
初版と再販版ではクリアパーツの成型色が異なります。
これは再販版が内装を省略したため、中が見えない様にするために成型色を変えていると思われます。
また、再販版には海上保安庁の機体を再現するためのバブルキャノピーのパーツが追加されています。
初版と再販版をどのように使い分けるべきかと考えた時、YS-11のどのモデルを再現するかで考えるべきかと思われます。
最大の差異は内装の有無となりますので、機体の特徴から内装の再現が必要であるかで使い分ける事になります。
内装の再現が必要とならない機体としては、電子偵察機仕様の機体が上げられます。
内装の再現が望ましい機体としては、人員輸送型や飛行点検機の機体が上げられます。
YS-11の電子戦機を再現するためのコンバージョンキットがNorth wing Model Craftより製品化されています。
こちらはバンダイのキットを元にYS-11 EA / EBを作成するための部品が付属しています。
インストにはそれぞれの塗装説明が付いています。
電子戦機を再現するためのパーツと同時に、機首パーツ換装用の部品とエンジン換装用の部品が付属しています。
エンジン換装用部品は「スーパーYS」と呼称される航空自衛隊専用の改修型を再現するためのもので、電子戦機型は全てスーパーYS化されています。
YS-11の自衛隊機を作成するための 材料は揃いましたので、あとは作る時間を捻出せねば・・・・