先月に国内販売が始まったTrumpeterの「SAM-6 Gainful」を購入しました。入荷数が少なかったのか、いつも回る模型店ではことごとく売り切れていましたので、オンラインで購入することになりました。
複雑な形状の車両にも関わらず、意外にもパーツの点数は多くありません。
車体の上下は一体成型で再現されています。プラスチック成形の関係で再現できない細部はともかくとして、全体の作りは非常に良いかと思います。
特徴的なパーツとして、足回りは一体成型になっています。小型の車両であることもあり、履帯の薄さと品質を両立するには良い選択だと思いました。
4点のパーツを仮組みするだけで車体が形になります。
車体上部の構造物は組み立て式となりますが、こちらもパーツの分割は適度な規模になっています。
ミサイルの基部はスライド金型を使用したパーツになっています。
ミサイル本体は張り合わせ構造になっています。作りの関係で仕方がないと思いますが、綺麗に張り合わせて加工するのは苦労しそうです。
デカールはソ連・ロシアのマークと思しきものが含まれています。この辺りについては事前知識が全くないため、判別が出来ませんでした。
SAM-6 Gainfulは1960~80年代あたりの装備になりますので、現役ではほとんど残っていないようです。開発元のソヴィエト連邦軍を始め、中東諸国などにも輸出されて配備されました。
最も有名な活躍は第四次中東戦争における事例で、エジプト軍が配備した同車がイスラエス空軍機に対して猛威を振るったそうです。
エジプト軍はSAM-6 “Gainful”による高空防御とZSU-23-4 “Shilka” による低空防御を組みあわせ、イスラエル空軍機を40機以上撃墜したと言われています。
この2車種は中東諸国では少数ながら現役配備されており、2011年から始まったシリア騒乱においてもZSU-23-4 “Shilka”が使用されている映像があります。