8月16日に靖国神社へ行ってきました。

小雨というには強い雨が降っていたため参拝者はほとんど居ませんでしたが、まばらに人が来ては手を合わせていました。

北朝鮮の核ミサイル事案の深刻化に伴い、ミサイル防衛の強化を目的とした「イージス・アショア」の導入に向けた方針が発表されました。

イージス・アショアは本来は欧州におけるミサイル防衛として計画された施設型の対空ミサイル防衛システムです。欧州における弾道ミサイルの脅威は主にロシアとイランからとなるため、この施設を東欧に設置することで西欧へのミサイル攻撃を迎撃することを目的として設計されています。

基本的な構成はイージスシステムを搭載した艦艇と同様のレーダーとミサイル垂直発射システムの組み合わせとなり、イージス艦で運用されいているスタンダードミサイル3(SM3)がそのまま運用できるようです。

日本全体をカバーするには3~4箇所の設備が必要と言われており、1施設の建設費用は600億円程度とされていますので、4箇所に設置するとして総額2,400億円ということになります。海上自衛隊のイージス艦「あたご」の建造費用は1,475億円、何かと比較対象にされる終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の場合は1システム1,110億円と言われていますので、イージス・アショアは総合的にコストパフォーマンスの高いシステムと言えるかと思います。

移動できない地上施設ですので施設自体の防衛戦力は必要となりますが、これは他の方式でも同様のことが言えますので差にはならないと思います。また、イージス艦で使用するSM3とミサイルを共通化できれば、弾薬の確保と備蓄の面からも効率的であると思われます。

 

当初の話では、来年度予算で調査費用が計上されるとの話でしたが、今回の発表では設計費用も含めて計上されるとのことですので、早急に整備が進められることになるようです。地上の防衛をイージス・アショアでカバーできるようになればイージス艦を日本海に展開して常時待機する必要性も薄くなりますので、艦艇の運用面でもより柔軟な対応が取れるようになるのではないかと思われます。