3月半ば以降、ブログの更新する間もない状況が続き、やっと5月の連休に到達して少しだけ時間が作れました。

多忙の原因は3月末に向けての案件の〆、4月以降の案件の準備、4月半ばの展示会準備が重なったことですが、連休明けからは新しい案件がスタートしますので5月も忙しいことには変わりはありません。模型には全く時間が割けていない状況ですが、年度末に新製品が幾つか出てきましたので確保しました。

 

まずはアオシマ文化教材の新作、アメリカ海兵隊仕様のAAVP7A1 RAM/RSです。

陸上自衛隊向けのAAVP7A1から派生したキットとなります。

成型色は茶系に変更となり、アメリカ海兵隊向けに一部パーツが新造、アメリカ海兵隊と中華民国海軍陸戦隊のデカールが付属しています。今後の世界情勢次第では3ヶ国で共同軍事演習などが行われる可能性も十分に考えられますので、時勢に合わせたネタであると思います。青島文化教材は過去にも刺激的なパッケージ絵が話題になったことがありますので、狙ってやっているのかも知れません。

 

アメリカ海兵隊繋がりということになりますが、ドラゴンのM1134 Stryker ATGMも購入しました。

模型店でAAVP7A1を準備してもらう間に目に止まった製品で、特に狙っていたものではありません。ドラゴンの製品は品質が安定しているので不安要素は少ないのですが、逆に遊びが少ない静止モデルが完成する感じの印象を受けます。

車体は上下分割の一体成型で細部まで成形されており、細かいパーツも取り付けやすさを優先した設計となっています。タイヤは軟質樹脂のパーツが付属していますので、素組みでも十分なクオリティになりそうです。装輪装甲車の割にはパーツ数が少なく、50点に満たない数となります。面白いと思った点はペリスコープに貼るシールが付属しており、水転写デカールでは再現できない部位へのチャレンジが見られました。

Strykerの1/72スケールモデルは、過去にトランペッターとアカデミーが製品化しています。Strykerは多くのバリエーションがありますが、過去製品は共にM1126 Stryker  ICV(兵員輸送型)でしたので、M1134 Stryker ATGM(対戦車誘導弾型)は始めての製品化ではないかと思われます。

 

1~3月の間はほぼリモートワーク(出社したのは3回だけでした)でしたので、そもそも模型を買いに行くタイミングもほとんどありませんでした。その数少ないチャンスで購入した製品として、フジミ模型の陸上自衛隊隊員のフィギュアセットがあります。

車両用と立ち姿の2製品が発売されました。1/72スケールでのフィギュアセットは初となりますが、過去にはアオシマ文化教材のシリーズでは車両に付属する形でフィギュアが提供されています。様々な姿が再現されているため使い勝手はなかなか良いかと思われますが、全体的にやや太めの印象を受けました。

フジミ模型の陸上自衛隊車両と組み合わせる前提で設計されていますので、他のメーカーのキットと絡めるには改造が必要になりそうです。

 

職場の近くの書店にC-2 輸送機の写真集がありましたので、衝動買いしました。

 

出版元はWolfpack Design Publisingとなっており、航空系のガレージキットを製品化しているWolfpack Designの関連会社と思われます。

写真自体は美保基地の公開された際に撮影されたもので構成されており、微妙に怪しい日本語と英語で説明が書かれています。模型メーカーの視点で撮影されているだけあり、普段は影になって見えないポイントや、機体内を再現する際に必要となりそうなポイントを押さえた写真が多数含まれていました。

Wolfpack Designからは1/144スケール C-2のアップグレードキットが製品化されていますので、これを設計する際に使用した資料をそのまま出版したのではないかと思われます。

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世相はコロナウィルス禍で姦しい状況ですが、4月の始め2周間は毎日千葉まで通勤していましたが影響はなく、私の周辺では3ホップ先まで行かないと感染した話が出てこない状況です。全人口の2%程度の感染者数ではこのくらいの距離感であることと、適切な対応が出来ていれば毎日100人超が集まる場所に通勤していても感染者が出ていないことを考えると、騒ぎ過ぎという印象を受けます。

年末頃に今後の進展を予想をしてみましたが、見事に外れました。厚生省の統計を見ると1月に入って陽性者数が激増しており、12月段階では想定しきれなかった波が発生したことが原因であると思います。1月の波の出方は妙な形状になっていて、数が少なければ外れ値と考えても不思議ではない波を形成しています。陽性者の検出時期が正月明けというタイミングであることから、正月に家庭内感染が広がったと言われている所以であると思われます。

2月に入ってからは急速に陽性者数が減少していますが、波の底地でも日に1000名程度の陽性者が出ていますので、現時点における平均的な陽性者数はこの程度の値であると認識しておいた方が良いのかと思われます。

一番重要な指標は死亡者数となりますが、こちらは何故か累計でしかグラフが出ておらず、他のグラフとの比較が難しい形になっていました。

この統計データ自体は厚生省のページからオープンデータとしてダウンロードできるようになっていましたので、これを元にグラフを作ってみました。

まずは累計と日ごとの死者数をグラフにしてみましたが、日毎の数が少なすぎて意味のないグラフになりました。強いて言うのであれば、元にしているデータが厚生省のグラフと同じ結果になっていることを確認できるくらいの意味になります。

続いて、日毎の死者数のみでグラフを作りました。死者数で見ると所為第3波と呼ばれるタイミングがピーク値も平均値も高くなっていたことが分かります。

第1波の時は治療法は元より、対処療法も確立されていませんでしたので瞬間的に多くの犠牲者が出ていることが分かります。第2波では陽性者数の増加に比して死者数は少なく済んでいることが見て取れます。第3波は、陽性者数が第2波の6~7倍程度であったことに対して死者数は5倍となっており、母数(陽性者)の増加率と死者の増加率に若干の乖離が見られます。

今回のウィルス禍では当初より高齢者が重症化する傾向が指摘されていましたので、このデータだけでは弱毒化しているのか、それとも若年者の陽性者が増えているのかが分かりません。母数における年齢構成などが分かるともう少し精緻な分析ができるかと思われます。

 

ワクチンの接種も予定通りに開始されており、6月末までに65歳以上の対象者全員が2回摂取できる数は確保できているそうです。ただし、問題は接種自体は地方自治体が対応しますので、これまでの地方自治体や医師会の動きを考えると65歳以上に行き渡るまでには更に時間がかかる可能性があると思われます。

とはいえ、50歳以上に行き渡れば集団免疫(全人口60%以上の免疫)が成立しますので、年内もしくは年度内には終息できるのではないかと期待しています。

 

厚生省のページを見ていたら妙なデータがありましたので、締めに取り上げてみます。

このグラフはPCR検査の実施数を実施者毎に示すものとなりますが、3月半ばから末までの期間に民間検査会社の検査数が妙なピークを示しています。

陽性者の数と並べてみると異常値ぶりが明確に読み取れ、検査数は増えるけれど陽性者数は増えていないことが分かります。3/24あたりの民間検査数は55,000件、3/29あたりで32,000件となっており、突然ピーク時の3/5まで減少しています。

 

私はシステム屋ですので統計に詳しいわけではありませんが、システム屋の視点からこのデータを見ると、波を描いていない異常値の発生は何らかの人為的な動きによる変化と解釈します。4月末にも55,000件の検査数に戻っていることから検査能力を突然喪失したとは考えられませんので、年度末というタイミング(ウィルス感染に年度末はありません)から経営的な何かがあったのではないかと推察します。