2K22 ツングースカの作成にあたり、現用ロシア軍の迷彩について調べてみました。
これまでノーマークであった分野になりますので、とりあえずはツングースカの塗装を考えるための表層的な情報を整理した段階です。今回は対象が2K22 ツングースカに絞られていますので、写真資料の収集からはじめました。
ロシア製の兵器は旧ソ連圏のみならず、幅広く使われていることから採用国により迷彩が大きく異なります。ツングースカを配備している国はロシア、ウクライナ、ベラルーシ、インド、ミャンマー、モロッコ、アルジェリア、セルビアとされています。アジア圏はそれぞれ独特の迷彩か、そもそも写真が手に入らないことから、今回はロシアもしくは東欧あたりに配備された車両に絞って資料を集めました。
ロシアで配備されている車両は濃緑色の単色迷彩と3ないし4色の迷彩が施されている様です。
多くの面積を占める緑色の色合いは独特で、黄褐色に近い緑色と濃緑色の2種類に分かれているように見受けられます。しかし、写真では光源やカメラ側の補正などの影響、更には塗料自体の希釈濃度や日焼けによる退色などにより、見た人により全て印象が違うということになってきます。
退役したと思われるツングースカを撮影した写真を公開しているサイトがありましたので、日焼け具合の参考となる資料になりました。日光を受ける面と受けない面で見比べると、黄褐色系のグリーンの本来の色合いが見て取れます。
更に何処かで開催された展示会に出品されたと思しき、単色迷彩の写真が見つかりました。こちらは色合いから3色迷彩の緑色とは明らかに異なる緑色で塗装されていることが分かります。更に、OD色のような色合いで塗り分けられている部位があります。これらはセンサーやアンテナなどの交換できる部品であることから、展示会に合わせた何らかの事情があるのかも知れません。
これらの結果を踏まえ、まずは基本色となる緑色をどのように再現するか考えてみました。
多くのインストではライトグリーンとグリーンを混ぜて使えという指示が書かれていますが、基本色は必要となる量が読みにくく、塗装調整の際に同じ配合比率を維持することが難しいことから、あまり調色した色を使いたくないというところが本音です。
そこで使いやすい塗料が無いかを探してみたところ、ちょうど良い製品が見つかりました。
ロシア軍戦車向けに調色された塗料をモデルカステンが販売していました。緑色系ですが2種類用意されており、単色迷彩に使えそうな濃緑色と3色迷彩に使えそうな黄褐色系の緑色となります。ボトルサイズがやや大きめで、この微妙な色合いの黄褐色が大量に使えることはありがたいです。
更に、数年前に購入したMIGの現用ロシア軍向けの迷彩塗料セットがありました。こちらはどういう経緯で購入したのかを覚えていませんが、今回の用途には合致するセットです。
パッケージ背面には迷彩例が印刷されていますが、実際の塗料の色と印刷の色が違いすぎていてあまり参考になりません。
色合いを確認するため、プラ板にそれぞれの色を出してみました。
左から、モデルカステンの2色、MIGの6色となります。
MIGの緑色系2色は基本色ですが、モデルカステンの塗料とは色合いが随分と異なるように感じられます。黄褐色系の緑色についても、モデルカステンは日焼けによる退色前に近く、MIGは日焼け後の色合いに近いように思われます。
塗料自体は使えそうな材料が揃いましたので、迷彩パターンの研究も含めツングースカの前に塗装の練習を兼ねた作業を行おうと思います。
—–
モデルカステンの塗料を見つけた際に、陸上自衛隊の2色迷彩用の塗料も製品化されていることを知りました。
これまではMr.カラーの塗料を中心に使っていますが、こちらも次の作成の際には試してみようと思います。
これらの塗料はAmazonでは取り扱いがありませんので、モデルカステンのオンラインショップから購入しました。