アフガニスタンに派遣された中央即応連隊が装備する輸送防護車は、オーストラリア製のブッシュマスター防護機動車(Bushmaster Protected Mobility Vehicle)を自衛隊向けにカスタマイズした車両となります。

2021年時点で8両が調達されており、全て中央即応連隊に配備されているようです。2013年のアルジェリア人質事件の後、2014年に配備が始められていることから、如何に急ぎで調達されたかが分かるかと思います。

本車は車幅が道路交通法にかからない点やC-2輸送機で空輸できるなどの利点とされています。

1999年頃から数カ国で採用され紛争地などで使用されており、実績の面でも十分な信頼性があると思われます。

 

海外ではそこそこに知名度がある車両のため、1/35スケールでキット化されていることは知っていましたが、1/72スケールで製品化されていないかを調べてみたら出てきました。

Dragonの今年の新作として、オーストラリア陸軍仕様とイギリス陸軍仕様(SAS仕様)の2モデルがリリースされていました。国内では今年の8月から取り扱いが始まったようですので、完全に新製品です。

ベースはオーストラリア軍仕様のキット、SAS仕様は増加装甲などのアドオンパーツを用いて再現されているようです。

陸上自衛隊に配備されている車両は、オーストラリア陸軍仕様を基本としていますが、陸上自衛隊の機材を組み込める様に改修がなされている様に見受けられます。また、防弾ガラスの部位は張り出す様な形状で強化されており、フロントガラスも二重化されていることが分かります。

細かい差異はありますが、オーストラリア軍仕様のキットを元に改修すれば再現ができそうに思われます。